...ロンドンの岩出銀行(涙香式に英国名を日本名に引き直して訳したもの)という個人経営の銀行社長が...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...その男の後を少時(しばらく)見てゐたみのるは丸まつてゐる樣な蒲團を丁寧に引き直してから...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...技術がもち又醸すと考えられる観念的危機に引き直し...
戸坂潤 「技術の哲学」
...之を吾々の言葉に引き直して云うならば...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...之を本当に非政治的な特色へ引き直して了う...
戸坂潤 「啓蒙の現代的意味と役割とについて」
...哲学者は大抵政治的な諸問題を倫理の問題に引き直して了う...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...寧ろ文学以外のものをさえ文学的性格に引き直して話しをつけようという...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...まず認識の対象を量の関係に引き直し...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...車掌が身体(からだ)を折れるほどに反(そら)して時々はずれる後(うしろ)の綱をば引き直している...
永井荷風 「深川の唄」
...これが終ってから百姓弥之助は燃え残りの榾火(ほたび)に木炭を加えて炉を直にこたつに引き直した...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...停留所の二人を自分に最も興味のある男女関係に引き直して見ても...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...それを健三の身の上に引き直して見る事が出来なかった...
夏目漱石 「道草」
...内心の不安を質問の形に引き直して叔母に相談しかけながら...
夏目漱石 「明暗」
...なるべく通俗的に引き直して佳人淑女(かじんしゅくじょ)の眷顧(けんこ)に背(そむ)かざらん事を期する訳でありますが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...几帳(きちょう)の切れを引き直したりなどしていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...姫君は顔を隠していた袖(そで)を少し引き直して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...居室にいた女房たちはいつものように几帳(きちょう)の垂(た)れ絹を引き直しなどして用意をした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...全国一統の一間一分の絵図に引き直したのが...
柳田國男 「地名の研究」
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