...これを虚心に見るならば...
石原莞爾 「新日本の進路」
...虚心になって筆を走らせていると...
岩野泡鳴 「耽溺」
...政府も虚心に有難くそれを聴くべきで...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...もつと虚心になつて貧しい者に同情せよと言ふやうなことを言つてゐる...
田山録弥 「脱却の工夫」
...しばらく従来の先入観をおいて虚心に省察をめぐらすだけの閑暇を享有する読者であらば...
寺田寅彦 「科学と文学」
...ただもし、虚心に、正当な光のもとに読んでもらいさえすれば、これらの空想の中には、それらの専門家にとっても、いくらかの意義と興味のある暗示を含んでいるであろうという希望をもって、ここにこのつたない叙説の筆をおくことにする...
寺田寅彦 「物理学圏外の物理的現象」
...ただ虚心に味わって見るとこういうような味の差が案外明瞭に分るような気がするのである...
中谷宇吉郎 「室鰺」
...あなたもそのつもりで虚心に読んで下さい...
夏目漱石 「行人」
...この時はたから二人(ふたり)の様子を虚心に観察したら...
夏目漱石 「手紙」
...藤本が虚心に諒解しているので...
火野葦平 「花と龍」
...問題は虚心に純真に...
藤島武二 「画室の言葉」
...私たちはどうしてもっと他の人達のように虚心に生きられないのかしら? ……そう心の中でお前に訴えかけながら...
堀辰雄 「菜穂子」
...でなければもつと人家の見へぬ方へ行つた方が虚心になれさうなものなのに! といふやうなことをなぢると...
牧野信一 「満里子のこと」
...虚心に平然たる状露はれて...
八面樓(宮崎湖処子) 「泉鏡花作『外科室』」
...しかし更に虚心に思へば...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...虚心になりて世界を見よ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...ただ虚心に、月光のなかへ溶けいる思いで吹いた...
山本周五郎 「いさましい話」
...兼好へ虚心に語ったものである...
吉川英治 「私本太平記」
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