...その虚をついて、人間以外の犯人を持ちだして、アッといわせる手は、探偵小説の開祖エドガー・ポーが「モルグ街の殺人」で先例をひらいた...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...わが君、この時に起たれて、天機に応じ、虚をついて、一せいに都へ攻め入り給わば、必勝は火をみるよりも明らかであり、上(かみ)は天子を扶け、下は万民の大幸と、謳歌されるでありましょう」「……ほう」と、袁紹の返辞は、依然、生ぬるい...
吉川英治 「三国志」
...西涼の馬超、韓遂の徒(と)が、虚をついて、蜂起したと聞いたせつな、彼は一も二もなく「たれか予に代って、許都へ帰り、都府を守る者はないか...
吉川英治 「三国志」
...――この藤吉郎が敵国の間者なら、虚をついて、この口から討って入るでござろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...が、かえってそれが、敵の虚をついて、用心ぶかい敵の伏兵陣を支離滅裂(しりめつれつ)に踏みやぶったのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...それはいかなるわけじゃ」「一時はほとんど岐阜表を空(から)にして、総がかりに長嶋へ攻めかかるやに見えましたところ――信長が長嶋の戦場に着いたかと思うと、即日、総引揚げを命じ、かなりな犠牲をも払いながら、潮(うしお)のごとく、ひっ返してしまいました」「ええ、引揚げた……とか?」「織田の麾下(きか)さえ、意外であったらしく、味方と味方のあいだにすら、信長の意中が解(げ)せぬと、すくなからず狼狽の者もありましたが」「……喰えぬやつ哉(かな)!」信玄は舌をならして、しばしは唇(くち)を噛んでいたが、「織田が、長嶋から手を引いては、虚をついて、この信玄が、三遠の平野に家康をよび出して討(う)ち懲(こ)らそうとしたのも画餅(がべい)となった...
吉川英治 「新書太閤記」
...嘆きの虚をついて...
吉川英治 「新書太閤記」
...主力の出払った虚をついて...
吉川英治 「新書太閤記」
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