...隻眼の海賊は強かった...
...技巧と内容との微妙な関係に一隻眼を有するものが...
芥川龍之介 「江口渙氏の事」
...もし他日一隻眼(いちせきがん)を開らく時が來たら...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...武士は未(いま)だかつて隻眼(かため)の仏像を見たことがなかったし...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...隻眼(かため)とは何事だ...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...ここは隻眼山(せきがんざん)一目寺(いちもくじ)と云う寺でございます...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...一隻眼ヲ著得セバ...
田中英光 「野狐」
...別に一隻眼を具するに非れば能し難き所なり...
内藤湖南 「敬首和尚の典籍概見」
...成程(なるほど)吾々凡人より高く一隻眼(いっせきがん)を具して居ないとあんな御手際(おてぎわ)は覚束(おぼつか)ない...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...かつ不具に近い近眼の隻眼者(せきがんしゃ)で...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...表(おもて)を通(とほ)る襤褸(ぼろ)を下(さ)げた奴(やつ)が矢張(やつぱり)己(お)れが親類(しんるゐ)まきで毎朝(まいあさ)きまつて貰(もら)ひに來(く)る跛(びつこ)隻眼(めつかち)のあの婆(ばゝ)あ何(なに)かゞ己(お)れの爲(ため)の何(なん)に當(あた)るか知(し)れはしない...
樋口一葉 「わかれ道」
...歌学者としても一隻眼を具へ八雲御抄の著があつて当時の大宗匠定家にさへ承服しない見識が見えてゐて...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...元弘の安養の宮ましたりし御寺の檐に葺く菖蒲かな作者は読史家としても一隻眼を具へてゐて特に国史は大方誦じてゐた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...自らプログノジスの隻眼を具してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...世界の労働問題に一隻眼を開いている所から...
与謝野晶子 「階級闘争の彼方へ」
...甲(こうかい)さんらんたる隻眼の大将が...
吉川英治 「三国志」
...わしが行ってやる」隻眼子(せきがんし)一そこは北向きで...
吉川英治 「柳生月影抄」
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