...自己の能力に對する眞實な愛惜と敬虔な謙遜とを持たなければならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...――恋愛は曾(かつ)て諸国民が敬虔の念を以て人生を眺めた時彼等の宗教であつた様に再び高き標準の上に立つ吾人の宗教でなければならないと――...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...虔(つつ)しみ合い労わり合っているのもいじらしかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...敬虔(けいけん)なるセルゲイ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...われわれの信仰と敬虔を表現する言葉は明確ではない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...市民の群れは踵(きびす)を接して眼下遥かなる正門の前に集いて徊(ていかい)顧望立ち去りも得で敬虔なる黙祷を捧げておりました...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...彼はどうしてもその祗虔主義(ピエティスム)の小社会と衝突せずにはいられなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一種敬虔(けいけん)な恐怖をもってながめていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...悲痛な敬虔(けいけん)な声に引き入れられて...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...虔十は一ぺんにあんまりがらんとなったのでなんだか気持ちが悪くて胸が痛いように思いました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...けれども虔十のおっかさんもおとうさんも仲々そんなことを虔十に云ひつけようとはしませんでした...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十の家のうしろに丁度大きな運動場ぐらゐの野原がまだ畑にならないで残ってゐました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十は口を大きくあけてはあはあ息をつきからだからは雨の中に湯気を立てながらいつまでもいつまでもそこに立ってゐるのでした...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...その虔ましい困憊しきつた兩膝を泥の上に跪づいて...
三好達治 「艸千里」
...その意図には敬虔な心情が満ちみちていると思った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...敬虔(けいけん)に短刀を抜いてみた...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...呂虔(りょけん)とか于禁(うきん)などの幕将まで負傷している...
吉川英治 「三国志」
...主記の梁虔(りょうけん)がその時云った...
吉川英治 「三国志」
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