...――恋愛は曾(かつ)て諸国民が敬虔の念を以て人生を眺めた時彼等の宗教であつた様に再び高き標準の上に立つ吾人の宗教でなければならないと――...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...カマドの神ウェスタの火のように敬虔に保存される酵母を――メイフラワー号ではじめてもたらされた尊いその幾瓶かがアメリカのためにその仕事をなしとげ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...私たちの鑑賞眼からすれば何の美的価値もない仏像に対して敬虔な信仰を捧げている厳粛な事実は...
高見順 「仏像とパゴダ」
...弟をして敬虔(けいけん)馨子の死の前にぬかずき...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...正直な敬虔(けいけん)な人々の心のうちでほとんど超自然的な性質を帯びてくる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...非常に根は虔(つつま)しやかであるくせに...
中原中也 「我が生活」
...敬虔(けいけん)な古典精神に還(かえ)り...
野村胡堂 「楽聖物語」
...鹿の子の敬虔な日常に引入(ひきい)れられて...
野村胡堂 「十字架観音」
...お人形のやうに虔(つゝ)ましく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ところがただ九尺の杉ですから虔十は少しからだをまげて杉の木の下にくぐらなければなりませんでした...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十はびっくりしてそっちへ行って見ました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十は口を大きくあけてはあはあ息をつきからだからは雨の中に湯気を立てながらいつまでもいつまでもそこに立っているのでした...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十が死んでから二十年近くなるではありませんか...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...けれども虔十のおっかさんもおとうさんも仲々そんなことを虔十に云ひつけようとはしませんでした...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十はいきなり田打ちをしてゐた家の人達の前に走って来て云ひました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十ぁ今まで何一つだて頼んだごとぁ無ぃがったもの...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...私は思わず敬虔(けいけん)の念に打たれてなんとなく胸がいっぱい...
山本笑月 「明治世相百話」
...おのずから敬虔(けいけん)な心に打たれる――とは...
吉川英治 「新書太閤記」
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