...清子は始終敬虔(つつまし)くしてゐたが...
石川啄木 「鳥影」
...虔(つつ)しみ合い労わり合っているのもいじらしかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...社会改良家をそんなに悲しますものは不幸にある自分の仲間に対する同情ではなく――たとえ彼が神の最も敬虔な子であるにしても――彼の個人的な悩みである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...敬虔(けいけん)...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...人の精神で制御できない存在者にたいする一種の敬虔(けいけん)な恐れからして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...深い敬虔(けいけん)な愛で愛し合ってる二人の者の結合は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...敬虔(けいけん)なる態度で...
中里介山 「大菩薩峠」
...最も敬虔(けいけん)な曲として深く深く印象付けられている...
野村胡堂 「楽聖物語」
...酒亂のあしたに菊を摘まむとして敬虔無上の涙せきあへぬ痴漢である...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...貧窮と苦痛とのある処にだけ虔譲と愛とが残されてあるからだ...
葉山嘉樹 「工場の窓より」
...話が厳粛敬虔な問題に触れる時には...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...虔十の家のうしろに丁度大きな運動場ぐらいの野原がまだ畑にならないで残っていました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十の兄さんがそこへ一本ずつ苗を植えて行きました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十(けんじふ)はいつも繩(なは)の帯をしめてわらって杜(もり)の中や畑の間をゆっくりあるいてゐるのでした...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...」虔十が顔をあげて少し怖さうに云ひました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...虔十は手を頬にあてながら黙ってなぐられてゐましたがたうとうまはりがみんなまっ青に見えてよろよろしてしまひました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...」「こゝが町になってからみんなで売れ売れと申したさうですが年よりの方がこゝは虔十(けんじふ)のたゞ一つのかたみだからいくら困っても...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...八年前に亡くなつた「敬虔なる奴僕」の弟で...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
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