...友は蔦蘿(つたかづら)の底に埋れたる一堆(たい)の石を指ざして...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...北側の木立に交つて柿の紅葉や蘿(つた)の紅葉が猶一團の色を殘して初冬の畫幅に點精を畫いた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...またその身體(からだ)には蘿(こけ)だの檜(ひのき)・杉の類が生え...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...一俳諧師(はいかいし)松風庵蘿月(しようふうあんらげつ)は今戸(いまど)で常磐津(ときはづ)の師匠(しゝやう)をしてゐる実(じつ)の妹(いもうと)をば今年は盂蘭盆(うらぼん)にもたづねずにしまつたので毎日その事のみ気にしてゐる...
永井荷風 「すみだ川」
...」と蘿月(らげつ)は軽く握(にぎ)り拳(こぶし)で膝頭(ひざがしら)をたゝいた...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)は一家の破産滅亡(めつばう)の昔(むかし)を云出(いひだ)されると勘当(かんだう)までされた放蕩三昧(はうたうざんまい)の身は...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)は先(さき)に腰(こし)を下(おろ)した...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月は間(ま)もなく並んだ軒燈の間に常磐津文字豊(ときわずもじとよ)と勘亭流(かんていりゅう)で書いた妹の家の灯(ひ)を認めた...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月は尤(もっと)もらしく坐(すわ)り直(なお)して扇子で軽く膝(ひざ)を叩(たた)いた...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月はもと小石川表町(こいしかわおもてまち)の相模屋(さがみや)という質屋の後取息子(あととりむすこ)であったが勘当の末(すえ)若隠居の身となった...
永井荷風 「すみだ川」
...」と蘿月は軽く握り拳(こぶし)で膝頭(ひざがしら)をたたいた...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)はその日の午前に訪ねて来た長吉と茶漬(ちゃづけ)をすました後(のち)...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月は両方から板ばさみになるばかりで...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月は仕方なしに雨戸を閉めて...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿掛額般途九折...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蕪(かぶ)や胡蘿蔔(にんじん)等の野菜類まで...
柳田国男 「木綿以前の事」
...野老(ところ)と蘿蔔(すずしろ)と朱実(あけみ)と粟とがはいっていた...
横光利一 「日輪」
...墓碑には青い蘿(かづら)が這上(はひのぼ)つて居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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