...蔦蘿(つたかずら)が半ば這(は)いかかって...
芥川龍之介 「尾生の信」
...蘿洞先生の威厳を損ずる...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...蘿月(らげつ)は俄(にはか)に狼狽(うろた)へ出し...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)は稽古(けいこ)のすむまで縁近(えんぢか)くに坐つて...
永井荷風 「すみだ川」
...それについては女の身よりも男の蘿月(らげつ)に万事を引受(ひきう)けて取計(とりはか)らつて貰(もら)ひたいと云(い)ふのであつた...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)は一家の破産滅亡(めつばう)の昔(むかし)を云出(いひだ)されると勘当(かんだう)までされた放蕩三昧(はうたうざんまい)の身は...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)はその日の午前に訪(たづ)ねて来た長吉(ちやうきち)と茶漬(ちやづけ)をすました後(のち)...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)は踏み止(とゞま)つて...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)は暫(しばら)くあたりを眺(なが)めた後(のち)...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)は長吉(ちやうきち)の心の中(うち)は問はずとも底の底まで明(あきら)かに推察(すゐさつ)される...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)はお豊(とよ)の住む今戸(いまど)の近辺(きんぺん)はどうであつたかと...
永井荷風 「すみだ川」
...一俳諧師(はいかいし)松風庵蘿月(しょうふうあんらげつ)は今戸(いまど)で常磐津(ときわず)の師匠(ししょう)をしている実(じつ)の妹をば今年は盂蘭盆(うらぼん)にもたずねずにしまったので毎日その事のみ気にしている...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月はぐいと飲干(のみほ)してそのまま竹屋(たけや)の渡船(わたしぶね)に乗った...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月はもと小石川表町(こいしかわおもてまち)の相模屋(さがみや)という質屋の後取息子(あととりむすこ)であったが勘当の末(すえ)若隠居の身となった...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月は先に腰を下(おろ)した...
永井荷風 「すみだ川」
...「松蘿と言うものです...
水野葉舟 「帰途」
...蘿掛額般途九折...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...細君は殆んど僕等の喰ひ餘(あま)しの胡蘿蔔(にんじん)牛蒡(ごぼう)にもありつかずに平素(しよつちう)漬物ばかりを噛(かぢ)つてる...
若山牧水 「一家」
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