...彼は草木や蔦蘿(つたかずら)を腕一ぱいに掻(か)きのけながら...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...友は蔦蘿(つたかづら)の底に埋れたる一堆(たい)の石を指ざして...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...ところで蘿洞先生はさっきの上ッ張りを腰のあたり迄まくり上げて...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...軍配団扇みたいな葛蘿(かづら)に足をさされして息のつまりさうな深みからひとつの峰へ辛うじてぬけだした...
中勘助 「銀の匙」
...蘿月(らげつ)は其(そ)の頃(ころ)お豊(とよ)の家を訪ねた時にはきまつて甥(をひ)の長吉(ちやうきち)とお糸(いと)をつれては奥山(おくやま)や佐竹(さたけ)ツ原(ぱら)の見世物(みせもの)を見に行つたのだ...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月(らげつ)は両方から板ばさみになるばかりで...
永井荷風 「すみだ川」
...通人(つうじん)を以(もつ)て自任(じにん)する松風庵蘿月宗匠(しようふうあんらげつそうしやう)の名に愧(はぢ)ると思つた...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月はぐいと飲干(のみほ)してそのまま竹屋(たけや)の渡船(わたしぶね)に乗った...
永井荷風 「すみだ川」
...同時に蘿月の姿は雑草の若芽に蔽(おお)われた川向うの土手の陰にかくれた...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月は紙入(かみいれ)の中にはさんだ老眼鏡を懐中(ふところ)から取り出して...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月は何というわけもなく...
永井荷風 「すみだ川」
...蘿月はもう一度思うともなく...
永井荷風 「すみだ川」
...目にふるゝ物皆たふとく覺ゆるに白丁のほのめくを見てよめる歌三首かしこきや神の白丁(よぼろ)は眞さやけき御裳濯川に水は汲ますも白栲のよぼろのおりて水は汲む御裳濯川に口漱ぎけり蘿蒸せる杉の落葉のこぼれしを白丁はひりふ宮の垣内にこの日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...胡蘿蔔などは野菜中の最も甘味多き者であるので酒とは調和しにくいのであらう...
正岡子規 「病牀六尺」
...)人蔘(葉蘿葡〔蔔〕の如し...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...手に松蘿(さるおがせ)のついた小枝を持っていた...
水野葉舟 「帰途」
...一心にその松蘿のついた小枝を見ている...
水野葉舟 「帰途」
...その葉の煎汁で蘿蔔(だいこん)の害虫を除く...
南方熊楠 「十二支考」
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