...鴎外が抽斎や蘭軒(らんけん)等の事跡を考証したのはこれらの古書校勘家と一縷(いちる)の相通ずる共通の趣味があったからだろう...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...蘭子は赤ちゃんの時代已(すで)に「ダグラスか然(しか)らざれば仕立屋銀次」の思想を植えつけられていた...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...蘭堂の肩を持って...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...前へ出て見ましょうよ」夏子は蘭堂の手をとって...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...たつた一つ鉢植の蘭の花をほめたきりで...
薄田泣菫 「茶話」
...慵鬟高髻緑婆娑(ようかんこうきつみどりばさ)早く蘭窓に向って碧荷(へきか)を繍(しゅう)す刺して鴛鴦(えんおう)に到って魂(たましい)断(た)たんと欲す暗に針綫(しんせん)を停(とど)めて双蛾を蹙(ひそ)むというのであった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「連城」
...たとひ蘭語が喋れる學者や侍でも...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...蘭書の購讀とか勉強とかいふ問題は...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...もうすつかり病氣の重くなつてゐたベルゴットが或る日ルウヴルに和蘭派のフェルメエルの繪を見に出かける...
堀辰雄 「(きのふプルウストの……)」
...他の者が五枚も六枚も取り換へたのに僕だけは最初に腕に貼つた蘭丸を...
牧野信一 「蘭丸の絵」
...蘭山は実にここに二つの誤謬をあえてしている...
牧野富太郎 「植物記」
...」蘭軒の三子柏軒が古銭を集めることを始めた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その二百九十三安政三年は蘭軒歿後第二十七年である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...応用化学の本場である仏蘭西(フランス)の巴里(パリー)ドーフィン街四十番地の古ぼけた裏屋敷の二階に下宿住居(ずまい)をして...
夢野久作 「暗黒公使」
...」参木はもう一度秋蘭に逢いたいだけだ...
横光利一 「上海」
...同じ蘭科でも種類が無数なのである...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...あなたのお書きに成つた問題に対して仏蘭西(フランス)婦人の意見を知りたいと云ふ御(ご)希望をあなたの記事に見出(いだ)したからです...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...蘭丸の性格と君側にあるその位置には...
吉川英治 「新書太閤記」
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