...水草の藻が少しく亂れて居る許り...
伊藤左千夫 「奈々子」
...その藻の堆積(たいせき)は腐敗(ふはい)し...
梅崎春生 「幻化」
...お花のお尻の下で藻がいた...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...泣きじやくりして髪洗ふ娘かな喜びにつけ憂(う)きにつけ髪洗ふ七月二十五日 玉藻俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...(『玉藻』、二九、一〇)花鳥諷詠論に誇りを持つ人間の一生は短いものである...
高浜虚子 「俳句への道」
...これは永く水中の魚類に伍して貝殼や藻や蟲類が手足に取りついてゐる己れの醜さを耻ぢたからである...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...藻草をそよがせながら...
豊島与志雄 「牛乳と馬」
...宛も海藻の中に浮いている...
豊島与志雄 「人の国」
...その藻草があたかも生温(なまぬ)るい風に嬲(なぶ)られるように...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...藻掻(もが)いて居るところを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...洞海湾の藻屑とならんとする...
火野葦平 「花と龍」
...何だつて價値のない生命にしがみつかうと藻掻くのだらう? ロチスータ氏がまだ生存(いき)てゐるのを知り...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...南東の藻洲氏の家では子供二人で唱歌を謳ふて居る...
正岡子規 「夏の夜の音」
...なるほど忍藻はかなり武芸に達して...
山田美妙 「武蔵野」
...何ともいえない奇妙な恰好(かっこう)をした海藻の森が...
夢野久作 「怪夢」
...何かの宣告のような……地獄の音(おと)づれのような……この世のおわりのような……自分の心臓に直接に触れるようなそのノックの音を睨み詰(つめ)て聾唖者(おし)のように藻掻(もが)き戦(おのの)いた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...浮藻の蔭を孫太郎虫が泳いで...
横瀬夜雨 「花守」
...白く抜出た額に、頸を振る度に、バサッとかかる、漆黒の断髪は、海藻の美だった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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