...」お民はかう云ふ間にも煙の出る藷を頬張りはじめた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...ちよつとしたこととはお民の食ふ藷(いも)をお住の食つたとか云ふことだけだつた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...甘藷(かんしょ)...
海野十三 「爬虫館事件」
...赤塚氏はそんな男を相手に藷焼酎をしたゝか飲んだ...
薄田泣菫 「茶話」
...そうして甘藷(かんしょ)の蔓を植えつけるのである...
太宰治 「パンドラの匣」
...薩摩藷などを植えた切畑が谷の入口に見えていた...
田中貢太郎 「忘恩」
...一杯二杯三杯飲んだ(断つておくが藷焼酎だ)...
種田山頭火 「行乞記」
...藷焼酎三杯ひつかけて...
種田山頭火 「行乞記」
...朝から飲んでゐる(飲むといへばこの地方では藷焼酎の外の何物でもない)...
種田山頭火 「行乞記」
...……・うらゝかにしてすがれた花にとまるてふちよも母子(オヤコ)で藷掘る暮れ早い百舌鳥の啼く・うらゝかなれば一羽鴉のきてなけば日あたり水仙もう芽ぶいたか・ことしもこゝに落葉しておなじ蓑虫白船君にあなたを待つてゐる火のよう燃える十一月廿四日けふもうらゝかな日...
種田山頭火 「其中日記」
...甘藷の茹でたのを一本出して子供にやつた...
田山花袋 「歸國」
...そこの甘藷畑(かんしょばたけ)の中の小高い所にともかくも腰をかけて絵の具箱をあけた...
寺田寅彦 「写生紀行」
...浦和の停車場からすぐに町はずれへ出て甘藷(さつまいも)や里芋やいろいろの畑の中をぶらぶら歩いた...
寺田寅彦 「写生紀行」
...甘藷苗の竪植(たてうえ)もせぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...甘藷(さつま)を掘ったあとの紫がかった黒土...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...甘藷に落ちつく外ありません...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...新漬の沢庵に辛い舌鼓を打ちやきいもの甘いけぶりに頬をやく方々は練馬大根や川越藷と同じく武蔵野の土の産物なる『みゝずのたはこと』の一本を身近に具えて時々其一二葉を咀嚼し恒に真に新な生活の趣味を噛み出して下さい...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...熱い粉(こ)ふき藷(いも)に...
林芙美子 「朝御飯」
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