...女流歌人の梨本藤袴の作品を読んでみたいです...
...枯れ果てしものの中なる藤袴(ふじばかま)一月四日 百花園偶会...
高浜虚子 「五百五十句」
...藤袴(ふじばかま)吾亦紅(われもこう)など名にめでて九月二十九日 「玉藻五句集(第五十六回)」松茸(まつたけ)の香りも人によりてこそ十月二日 天台座主渋谷慈鎧より松茸を送り来る...
高浜虚子 「六百句」
...藤袴(ふじばかま)...
寺田寅彦 「半日ある記」
...その地点だけは、樹木といっては更にない一面の薄原で――薄原といっても薄だけが生えているというわけではなく、薄も、尾花も、苅萱(かるかや)も、萩も、桔梗も、藤袴も、女郎花(おみなえし)もあって、その下にはさまざまの虫が鳴いています...
中里介山 「大菩薩峠」
...いたいけな藤袴(ふじばかま)が...
中里介山 「大菩薩峠」
...野原に行くと、野菊や藤袴や、みやこ草や、みそはぎやが錦絵のやうに咲き乱れてゐるのでした...
野口雨情 「女王」
...萩と 尾花と藤袴(ふぢばかま)桔梗(ききよう)撫子(なでしこ)をみなへし...
野口雨情 「未刊童謡」
...をみなへし又藤袴(ふぢばかま)朝貌(あさがほ)の花」である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...「おなじ野の露にやつるる藤袴(ふぢばかま)哀れはかけよかごとばかりも道のはてなる(東路(あづまぢ)の道のはてなる常陸帯(ひたちおび)のかごとばかりも逢はんとぞ思ふ)」こんなことが言いかけられたのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...秋の野のだれのでもない藤袴(ふじばかま)はこの人が通ればもとの香が隠れてなつかしい香に変わるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宮のは人工的にすぐれた薫香をお召し物へお焚(た)きしめになるのを朝夕のお仕事にあそばし、御自邸の庭にも春の花は梅を主にして、秋は人の愛する女郎花(おみなえし)、小男鹿(さおしか)のつまにする萩(はぎ)の花などはお顧みにならずに、不老の菊、衰えてゆく藤袴、見ばえのせぬ吾木香(われもこう)などという香のあるものを霜枯れのころまでもお愛し続けになるような風流をしておいでになるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「秋園詠所見」の詩の中に藤袴(ふぢばかま)の一絶がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...貝原益軒の如きは夙(はや)く蘭の藤袴なることを言つてゐた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」後者の詠ずる所は例の蘭草(らんさう)の藤袴(ふぢばかま)である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...女郎花(おみなえし)やら藤袴(ふじばかま)やらに一本一本それを立て副(そ)えて縛っていた...
森鴎外 「雁」
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