...沈んだ表情の彼女の襟の藍鼠(あいねずみ)は...
有島武郎 「或る女」
...翼に藍鼠(あいねずみ)の縞(しま)がある...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...お母さんのお古だという藍鼠(あいねずみ)の緞子(どんす)の帯は大へん似合っていた...
伊藤左千夫 「浜菊」
...大井から大森の人家の簷(ひさし)が藍鼠(あいねずみ)の海に溶けこもうとしていた...
田中貢太郎 「春心」
...フランネルの寝間着の上に藍鼠(あいねずみ)の絹のナイトガウンを着て坐(すわ)っていた奥畑が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...濃い藍鼠(あいねずみ)に薄く茶のしっぽうつなぎを織り出したお召の羽織を着てやって来たのだが...
近松秋江 「うつり香」
...澄みきった藍鼠色(あいねずみいろ)でした...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...藍鼠の二枚袷に翁格子の丸帯を締め...
久生十蘭 「魔都」
...お勢は黄八丈の一ツ小袖に藍鼠金入繻珍(あいねずみきんいりしゅちん)の丸帯...
二葉亭四迷 「浮雲」
......
三好達治 「海よ」
...鵯藍鼠をば著た上に...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...糢糊(もこ)たる暁色(げうしよく)の中に藍鼠(あゐねずみ)色をした円錐形(けい)の小さい島の姿が美しかつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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