...そこいら一体に薄藍色の岩の間を...
安倍能成 「初旅の残像」
...遥かにたたえた濃藍の大正池の岸から...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...一天は紺青(こんじよう)の伽藍(がらん)の廊(ろう)の色にして...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...大きな伽藍(がらん)は皆門を閉ぢてゐるなかに...
薄田泣菫 「茶話」
...大仏の中は伽藍洞(がらんどう)で...
高村光太郎 「回想録」
...白い雲霧は丁度深い水の底に澄んでゐる眞鯉の背の如き濃藍色をした聖ヶ岳の中腹を靜に搖曳してゐる...
近松秋江 「箱根の山々」
...彼の兇暴忍ばれず』藍光の目のアテーネー...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...默然として言葉なき藍光の目のアテーネー...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...藍色の切で中央を卷いて...
長塚節 「菜の花」
...藍色(あいいろ)の煙は再び銀屏(ぎんびょう)を掠(かす)めて立ち騰(のぼ)った...
夏目漱石 「虞美人草」
...柄相応な藍微塵(あいみじん)の素袷(すあわせ)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伽藍の中はほとんど見られないだろうが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...ひんなりとした男振(おとこぶり)にて綛(かすり)の藍(あい)に引つ立つて見ゆる色の白さ...
森鴎外 「そめちがへ」
...あとに残った藍丸王は...
夢野久作 「白髪小僧」
...たましいの伽藍を建てたのだ」「殿にも近いうちに...
吉川英治 「親鸞」
...彼女の身は」「藍子さまのお行方ですか」「なに……」と...
吉川英治 「平の将門」
...豹(ひょう)の皮のはられた藍色の壁に向って...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
...煉瓦を積んで大伽藍(だいがらん)を造る場合にも多衆の力は働いているが...
和辻哲郎 「城」
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