...教会の力を藉(から)ずして...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...若き妻は夫の不身持を微塵も仮藉(かしゃく)しなかった...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...清三には自己の寂しい生活に対して非常に有力な慰藉者(いしゃしゃ)を得たように思われた...
田山花袋 「田舎教師」
...絵の写生(しゃせい)とこの三つが僕のさびしい生活の慰藉(いしゃ)だなどと前から言っていましたが...
田山花袋 「田舎教師」
...強烈な日光と生命のみなぎった南国の天地を思うのはこの上もない慰藉(いしゃ)であった...
寺田寅彦 「病室の花」
...昌造氏は毫も之に心を藉さず...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...あたりは狼藉をきわめていた...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...必らずしも政黨の力を藉るの必要なきのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...具体を藉りてその媒介を待てば知の働きといえどもこれを文芸化するを得べしと云う事になります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...種々雜多の亂暴狼藉は...
羽田亨 「聚樂廻り」
...てんで耳も藉さず...
久生十蘭 「ノア」
...優しく温藉(しとやか)で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...杯盤狼藉(はいばんろうぜき)と取散らしてある中に...
二葉亭四迷 「浮雲」
...杯盤狼藉(ろうぜき)の一歩手前であった...
本庄陸男 「石狩川」
...わっしゃあ其奴に手を藉して...
牧逸馬 「双面獣」
...直ぐに杯盤狼藉の中で相見るやうな仲になつてしまつて...
吉井勇 「青春回顧」
...「御方さま、狼藉者(ろうぜきもの)の乱入でござります、狼藉者が、あれ、あれッ……」と告げながらけたたましい声を上げてしまったのは、もうそこまで、覆面抜刀の荒くれ武士が、襖障子を蹴破って入りこんできたためであった...
吉川英治 「剣難女難」
...狼藉中(ろうぜきちゅう)との報らせでございまする』『ウウム……』弾正大弼は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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