...麦藁帽の頭を俯向(うつむ)けて...
石川啄木 「鳥影」
...青年は彼のところへ引返して「藁がないが如何したらいゝだらう」と云つた...
千家元麿 「自分は見た」
...低気圧が来る時には噴出が盛んになって麦藁帽(むぎわらぼう)くらい噴(ふ)き上げるなどと話しました...
寺田寅彦 「先生への通信」
...狭い部屋のなかには鏡餅(かがみもち)や飾り藁(わら)のようなものが一杯に散らかって...
徳田秋声 「黴」
...ぼろ/\に腐った麦藁屋根(むぎわらやね)が通路と井を覆(おお)うて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...地上にありとあらゆる幸福の藁屑(わらくず)をつまみ取って...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...藁(わら)をかぶせてやり...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここは山里で藁というものがござりましねえから...
中里介山 「大菩薩峠」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...麦藁(むぎわら)帽子のにおいだ...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...あまつさえ向うの藁屋根(わらやね)の下からは七面鳥の啼(な)きごえさえのんびりと聞えていて...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...床に大量の藁(わら)が敷いてある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...溺れる者が藁をも掴みたい気でいるマダム・セレスティンは...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...腐り掛かった藁の上でした...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...これも藁葺(わらぶ)きと同様に...
柳田国男 「母の手毬歌」
...そのあとから白い紙キレや、藁屑や、提灯の底や、抜け毛の塊まりが、辷り転がって行く...
夢野久作 「塵」
...藁人形(わらにんぎょう)のように凝然として...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...灯火は油にひたした藁束(わらたば)であった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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