...学僧に梅の月あり猫の恋昭和七年二月二十二日薺(なずな)会句会...
高浜虚子 「五百句」
...そっとその女の傍へ寄って芹(せり)や薺(なずな)を懐へ押し入れさせ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...まだ北風の寒い頃、子を負った跣足(はだし)の女の子が、小目籠(めかい)と庖刀を持って、芹(せり)、嫁菜(よめな)、薺(なずな)、野蒜(のびる)、蓬(よもぎ)、蒲公英(たんぽぽ)なぞ摘みに来る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
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内藤鳴雪 「鳴雪句集」
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内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...春といっても横にひろがった薺が...
長塚節 「太十と其犬」
...恁(か)うして居(ゐ)る間(あひだ)に春(はる)の彼岸(ひがん)が來(き)て日南(ひなた)の垣根(かきね)には耳菜草(みゝなぐさ)や其(その)他(た)の雜草(ざつさう)が勢(いきほひ)よく出(で)だして桑畑(くはばたけ)の畦間(うねま)には冬(ふゆ)を越(こ)した薺(なづな)が線香(せんかう)の樣(やう)な薹(たう)を擡(もた)げて...
長塚節 「土」
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長塚節 「長塚節歌集 中」
...ナズナナズナは薺であって植物学上では十字科に属しダイコン...
牧野富太郎 「植物記」
...二階の屋根に一面に薺(なずな)の生えて居る家がある...
正岡子規 「車上の春光」
...嫁菜、薺、蓬など少しは善からん...
正岡子規 「花枕」
...薺は二寸ばかりも伸びてはや蕾(つぼみ)のふふみたるもゆかし...
正岡子規 「墨汁一滴」
...その中には薺を尾張あたりで爺の巾着(きんちゃく)婆の巾着といい...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...口を括(くく)れば薺の実のように三角になるものが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...薺の実ほどの大きさでちょうどよいと見たのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...土地によって薺に色々の名があって...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...これは蕗(ふき)の薹(とう)でございますよ」「しかし似てはいるでしょう」「なんにですか」「もちろん薺にですよ」「わたくしをからかっていらっしゃるのね」つなは怒ってそっぽを向いた...
山本周五郎 「風流太平記」
...――それは薺(なずな)でしょう...
山本周五郎 「風流太平記」
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