...薬にしたくもない...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...――同情などは薬にしたくも根が絶えてしまった...
岩野泡鳴 「耽溺」
...人間としての生の享楽などと云う事は薬にしたくもない」とも云っているようだ...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...そんな道楽は薬にしたくも無い...
薄田泣菫 「茶話」
...若さなぞというものは薬にしたくもない...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...そんなせせこましいりょうけんが薬にしたくもない人だから私も安心していえるのです...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...薬にしたくもありはしません...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...しかし文学者として立つ才能を所有しているというような自信は薬にしたくも持ち合わせてはいなかった...
辻潤 「ふもれすく」
...艶(なまめ)かしい花柳情緒(じょうしょ)などは薬にしたくもない...
徳田秋声 「縮図」
...武術なんぞの素養は薬にしたくも持合わせていないことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...貧乏人のところには薬にしたくもないのですから」「有るところには有り過ぎるほどあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...なかなかもって抑揚頓挫(よくようとんざ)波瀾曲折(はらんきょくせつ)の妙を極めるだけの材料などは薬にしたくも持合せておりません...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...彫琢(ちょうたく)したりした痕跡は薬にしたくも見当らぬ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...薬にしたくも残ってはいなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いい面の皮さ……馬鹿馬鹿しい浮世じゃないの? 今の世は真心なんてものは薬にしたくもないのよ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...薬にしたくもないよ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...純情など薬にしたくもない政治家のフーシェ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...屈辱外交の旧跡なんて薬にしたくもないから豪気だろう...
夢野久作 「近世快人伝」
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