...薗八の「鳥辺山(とりべやま)」...
岩本素白 「六日月」
...一夜或(ある)人の薗八節(そのはちぶし)を語るを聞きわたしもその古調を味(あじわ)い学びたいと思立(おもいた)って薬研堀(やげんぼり)の師匠の家に通(かよ)っていた事がある...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...ヨウさんの座敷に呼ばれる芸者は以前は長唄清元なぞの名取連(なとりれん)も交(まじ)えられていたそうであるがその頃は自然河東一中(かとういっちゅう)薗八という組のものばかりに限られていたので若いといっても二十五...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...薗八節の凄艶(せいえん)にして古雅な曲調には夢の中に浮世絵美女の私語を聞くような趣(おもむき)があると述べた...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...みっしり薗八を稽古(けいこ)させて行々(ゆくゆく)は家元の名前でも継がせて見たいと思っているのですが...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...それらの事が直接の原因という訳ではありませんが小半に薗八の稽古をさせている中(うち)わたしはいつかこの女を自分の思うような芸人に仕立てて見たらばと柄にもない気を起すようになったのです...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...それに薗八なぞは長唄(ながうた)や清元(きよもと)とはちがって今の師匠がなくなればちょっとその後をつぐべきものもないような始末ですから...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...同じ江戸風と申しても薗八一中節(そのはちいっちゅうぶし)なぞやるには『梅暦(うめごよみ)』の挿絵に見るものよりは少し古風に行きたく春信(はるのぶ)の絵本にあるやうな趣ふさはしきやに存ぜられ候...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...薗八節稽古本の板木(はんぎ)は文久(ぶんきゅう)年間に彫ったものだ...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...鈴木春信の可憐幽婉なる恋愛的画題は単純にして余情ある『松の葉』の章句あるひは「薗八(そのはち)」の曲節を連想せしむるものならずや...
永井荷風 「江戸芸術論」
...薗八節さらはむとて老妓延園を招ぎしが来らず...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...今日新橋の教坊にて薗八節三味線を善くするもの延園...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...日本橋加賀屋にて薗八を語る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...千春病痊えたる由にて薗八※けいこ始まる...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...哥沢※家元芝金姉妹も薗八のけいこに来れり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...日本橋の加賀屋にて薗八節さらひあり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...お紋は筑紫屋の裏に薗八節の師匠という看板をかけ...
山本周五郎 「お美津簪」
...薗八節(そのはちぶし)の女師匠と変った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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