...薗八(そのはち)でも弾いてもらいたいところである...
岩本素白 「六日月」
...実は小生去冬(きょとう)風労(ふうろう)に悩みそれより滅切(めっき)り年を取り万事甚(はなはだ)懶(ものう)く去年彩牋堂竣成(しゅんせい)祝宴の折御話有之候薗八節(そのはちぶし)新曲の文章も今以てそのまゝ筆つくること能(あた)はず折角の御厚意無に致(いたし)候不才の罪御詫(おわび)の致方(いたしかた)も無御座(ござなく)候...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...しかしその後は薗八節再興の御手筈(おてはず)だん/\と御運びの事と推察仕(つかまつり)をり候処実は今夕偶然銀座通にてお半様に出遇(であ)ひ彩牋堂より御暇(おいとま)になり候由承り...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...その時分ふとした話から旧友のヨウさんも長唄(ながうた)哥沢(うたざわ)清元(きよもと)といろいろ道楽の揚句(あげく)が薗八となり既に二...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...それらの事が直接の原因という訳ではありませんが小半に薗八の稽古をさせている中(うち)わたしはいつかこの女を自分の思うような芸人に仕立てて見たらばと柄にもない気を起すようになったのです...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...それのみならず薗八節新曲の起稿をも依頼される事になった...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...今の若い芸者に薗八なんぞ修業させようとしたのは僕の方が考えれば間違っていたともいえる...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...鈴木春信の可憐幽婉なる恋愛的画題は単純にして余情ある『松の葉』の章句あるひは「薗八(そのはち)」の曲節を連想せしむるものならずや...
永井荷風 「江戸芸術論」
...昼前薗八節師匠宮薗千春を築地二丁目電車通の寓居に訪ひ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...午前薗八※けいこに行く...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...偶然宮薗千春に逢ふ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...清元薗八を語る程度のものにて...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...薗八節の鳥辺山に「ととさんやかかさんのあるはお前も同じこと」という詞がある...
永井荷風 「申訳」
...薗田次郎成基が嫡男(ちゃくなん)であるが...
中里介山 「法然行伝」
...三里薗木(そのき)駅(一に彼杵(そのき)と書)なり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これに代るとおぼしき薗(ソノまたはソン)という言葉が盛んに出て来る...
柳田國男 「垣内の話」
...桂から沓掛(くつかけ)、老ノ坂隧道(トンネル)――丹波篠村(しのむら)――千代川、薗部(そのべ)、観音峠――須知町、山家、綾部――そして舞鶴線に沿って、梅迫(うめさこ)、上杉といった昔の山陰道なのだ...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...薗道由子は葉子と親しくはしていたが...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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