...老若さまざまのアラビア人は薄暗いモスクの玄関から...
芥川龍之介 「三つの指環」
...一同がぞろぞろ薄暗い改札口を出ようとすると...
芥川龍之介 「妙な話」
...薄暗い腐敗した空気は蒸(む)れ上がるように人を襲って...
有島武郎 「或る女」
...この薄暗いバアは...
太宰治 「火の鳥」
...女不レ知亡国恨、隔レ江猶唱後庭花、多恨な杜樊川でなくとも、これをきくと涙を誘はれるよ」「本当ですな、わるく感情的ですな」「これで好い心持になつた――」汚い茶湯台も、不愉快な寝室も、低い天井も、薄暗い空気も、何も彼もすつかり忘れて了つたやうに私は愉快になつた...
田山録弥 「一室」
...薄暗い廊下のドアを開けて...
寺田寅彦 「病院風景」
...ほかの女と一緒に居並んでいる店頭(みせさき)の薄暗いなかを...
徳田秋声 「爛」
...あいだにある薄暗い控間でへだてられている...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...闇に限らずすべて薄暗いものを背景とすれば...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...其の薄暗い奧から...
中島敦 「環礁」
...薄暗い中を啄木は...
野口雨情 「札幌時代の石川啄木」
...薄暗い中に蠢(うごめ)く人々を一応見廻すと町の人達に後の事を頼んで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...薄暗い店を覗いた二人も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夜が明けきらぬ薄暗い駅のホームで...
三浦環 「お蝶夫人」
...薄暗い楽屋の板間で突然アルマンの手に縋(すが)る男がある...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...早朝薄暗い中から...
吉江喬松 「山岳美觀」
...洞窟(ひらあな)のような寒さと薄暗い灯揺(ほゆら)ぎの中に...
吉川英治 「源頼朝」
...薄暗いところから...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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