...薄々分らないでもないがね...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...薄々ながら見えるのであった...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...薄々娘との関係を感付かぬでもなかったので...
江見水蔭 「備前天一坊」
...あんたかて薄々知ってたやろが...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...坐る時薄々目に入った...
徳田秋声 「足迹」
...市木さんが不承知の旨も薄々は聞いていた...
豊島与志雄 「絶縁体」
...薄々存じているからには...
直木三十五 「南国太平記」
...――薄々知っているだろうが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...師匠もそれを話しては気の毒がって居りましたが」平次もそれは薄々聴かないではありませんでしたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...薄々は知つてをられた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薄々は知つてる私ですもの」お清は齒に衣きせずに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薄々と冷い風がこもつてゐるやうだつた...
林芙美子 「雨」
...玩弄されると薄々気が附きながらそれを制することが出来ない...
二葉亭四迷 「浮雲」
...薄々、ななえにも社村といふ男のあることが電話の聲の類似にも想像され、毎晩のやうに遲く歸るあそび癖にもかんさんの眼は見ることを見拔いてゐたが、何も言葉ではせんさくしなかつた...
室生犀星 「渚」
...郷里の人たちの中にもそれを薄々知っている者があって...
柳田国男 「故郷七十年」
...妙源がのう」「薄々には...
吉川英治 「私本太平記」
...……そんな噂はかねて薄々耳にしていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ぼくは薄々もう覚っていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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