...夫人の芳ばしくない噂を薄々小耳(こみみ)に入れてもYなぞはテンから問題としなかった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...親爺のやっている事柄を薄々感づいたのだ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...高村は畠違いへ踏み込んで来て牙彫の土を持っているなど悪口をいっていることも私は薄々(うすうす)耳にしている所である...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...母親も薄々この女のことは知っていた...
徳田秋声 「足迹」
...女房も薄々感づいているんだよ...
徳田秋声 「縮図」
...二人の気持を薄々読んだ客――この祝言は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「主人はその不始末を知つてゐたのか」「薄々は御存じでしたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「主人はその不始末を知っていたのか」「薄々は御存じでしたよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次も薄々は聞いております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自分の娘お菊との仲を薄々気が付きながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...薄々は知つてゐたことだらうな」「口惜(くや)しいけれど...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人の仲を薄々嗅ぎつけた様子だから...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...薄々は気づいてゐたんだが...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...薄々は御存知かも知れませんが……小父さんとその男が顔を合せた事はなかったと母さんが仰有っていました」「でも伯父はどうして貴女がパーク旅館に監禁されていた事を知ったのでしょう...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...薄々は忍藻にも聞えたので...
山田美妙 「武蔵野」
...そうでないことだけは薄々わかりました...
吉川英治 「江戸三国志」
...妙源がのう」「薄々には...
吉川英治 「私本太平記」
...「領民の内には薄々知っている者がおりはせんか」と...
吉川英治 「新書太閤記」
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