...彼にはあのとき薄々それが分っていたのだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...坐る時薄々目に入った...
徳田秋声 「足迹」
...薄々旦那の耳へも伝わってから...
徳田秋声 「あらくれ」
...お聞き及びでござりましょうか」「薄々――」「廟堂に...
直木三十五 「南国太平記」
...薄々感じてゐたらしい先生は...
南部修太郎 「猫又先生」
...町内の者に見付けられて――いや大變でしたよ」「フーム」平次も薄々それは聞いて居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薄々お三の仕業かも知れないとも思つたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此家の旦那だって薄々は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...犬猫ならでもだんだん周囲の所在が朧に見えてくるようにいま圓朝も心の闇の中に薄々行く手の何ものかの見えだしてくることを感じたのだった...
正岡容 「小説 圓朝」
...無理をして病気にでもなると困るからな」浅田は妻が昨夜から暁方(あけがた)にかけて、二三度冷蔵庫へ氷を取りにいったのを、薄々覚えている...
松本泰 「秘められたる挿話」
...どうも少々オカシイと思ったが……そこいらの消息を薄々感付いたんだナ」「ウン...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...薄々ながら分る氣がするのである...
吉川英治 「折々の記」
...この二人だけが薄々知っていた...
吉川英治 「剣難女難」
...尼も薄々は知っていた...
吉川英治 「私本太平記」
...――秘(かく)されてはいたものの薄々の事情は察していたからである...
吉川英治 「新書太閤記」
...その気持を薄々知ることができた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...壁ごしに薄々様子を知ることができた...
吉川英治 「茶漬三略」
...薄々お顔を知った者があって...
吉川英治 「宮本武蔵」
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