...薄々ながら二人の関係を感づいていた母親には...
芥川龍之介 「妖婆」
...薄々は感づいていたものの...
日本経済新聞社 「私の履歴書」
...実際二階にいるのだと云うのかね」薄々事の次第を悟った警視総監が...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...高村は畠違いへ踏み込んで来て牙彫の土を持っているなど悪口をいっていることも私は薄々(うすうす)耳にしている所である...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...母親も薄々この女のことは知っていた...
徳田秋声 「足迹」
...小菊も薄々知っていたが...
徳田秋声 「縮図」
...お聞き及びでござりましょうか」「薄々――」「廟堂に...
直木三十五 「南国太平記」
...水茶屋の娘が薄々事情を聞いて不憫に思ったものか...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...親分も薄々聞いていなさるでしょうが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――でも、死んだ當座は本當に氣の毒だと思ひましたよ」「生きて還つたと聞いたら、憎くなつたらう」「へエ――」「その千之助は、江の島の崖から落ちたのは怪我や過(あやま)ちぢやなくて、闇の中で人に突き落されたんだつて言つてるが、何うだ」「そんな事を私は知りやしません」「だから、死んだ跡でうまい事をした奴が、私を突き落したに違ひない――と千之助は言ふんだが」「――」「その上、自分を突き落した奴を、薄々知つて居る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この平次も薄々聞いているぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今でも時々無心に來る女房のお皆も薄々は知つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薄々母から聽いてをりました」「昨夜(ゆうべ)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...富岡とニウとの間を薄々には知つてゐる様子だつた...
林芙美子 「浮雲」
...それは子供心にも薄々了解(のみこめ)るから...
二葉亭四迷 「平凡」
...ただならぬことを薄々感づいていた...
吉川英治 「黒田如水」
...薄々とではあったが...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...薄々とほの白く立ち昇っていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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