...壊れたアーチを蕭々(しょうしょう)として吹きならし...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...蕭々(しとしと)と廂(ひさし)を濡らす音が...
石川啄木 「天鵞絨」
...雨の日などはことに蕭々とけぶる煙雨になんとも言えぬ明媚な美しさがあった...
上村松園 「余齢初旅」
...ただ秋風の蕭々と渡るさまが人々の目を奪った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...車々(りんりん)馬蕭々(しょうしょう)...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...蕭々(しょうしょう)と封じ了(おわ)る...
夏目漱石 「草枕」
...蕭々たる半夜、孤影凝然と机に倚って、倦むことなく犯罪学(クリミノロジイ)の研鑚に従っている真名古の姿こそは、不義不正とあくなき闘争を続ける果敢なる精神の象徴であった...
久生十蘭 「魔都」
...秋雨蕭々(しょうしょう)として虫の音(ね)草の底に聞こえ両側の並松一つに暮れて破駅既に近し...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...そこを蕭々(しょうしょう)と風のふきとおるような感じがするだけだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...風蕭々(しょうしょう)...
吉川英治 「上杉謙信」
...蕭々(しょうしょう)と寒風に苦しめられて育った北向きの藪からは...
吉川英治 「剣の四君子」
...野面を蕭々(しょうしょう)と風も哭(な)く...
吉川英治 「三国志」
...その蕭々(しょうしょう)は何処もかしこも同じに見えて...
吉川英治 「私本太平記」
...所は蕭々(しょうしょう)たる江のほとり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...雨の霽(は)れ間(ま)を身に迫る湿(しめ)っぽい風が蕭々(しょうしょう)と吹き渡っていた...
吉川英治 「茶漬三略」
...塵芥焼(あくたやき)一五月十五日の蕭々(しょうしょう)と降りけぶる五月雨(さみだれ)のなかで...
吉川英治 「松のや露八」
...蕭々(しょうしょう)と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...風に蕭々と鳴りはじめて来た...
蘭郁二郎 「植物人間」
便利!手書き漢字入力検索