...三千子と小松との蕗屋に対する恋...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...もう蕗屋の方は疑う所はないのだが...
江戸川乱歩 「心理試験」
...蕗屋はふとそれに気附くと...
江戸川乱歩 「心理試験」
...津波蕗もサルピヤも...
種田山頭火 「行乞記」
...ぴよんぴよん赤蛙・あすは来るといふ雨の蕗を煮てをく(澄太さんに)・てふてふなかよく花がなんぼでも・てふてふとんで筍みつけた・晴れわたり蓮の葉のあたらしい色青葉へ錫杖の音を見送る(禅海坊に)・あるきまはつてふたゝびこゝへ桐の花(改作再録)七月二日眼がさめたら夜明けらしいのですぐ起きる...
種田山頭火 「行乞記」
...味噌も醤油もなくなつてしまつた、むろん銭はない、今日は蕗、紫蘇、らつきよう、梅干、唐辛、(マヽ)焼塩、――そんなものばかり食べた、何といつてもまだ米があるから、そして塩だけはあるから有難い、飯ばかりの飯、いや空気を食べてさへすましたこともあるのだから...
種田山頭火 「行乞記」
...余は此人民の家は何地に於ても蕗の葉にて葺かれたりと信ずるにはあらす...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...宿屋では牛乳と鮭と蕗ばかり...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...お蕗の按摩と灸が最も効目が鮮やかだらうと...
牧野信一 「剥製」
...「お蕗婆さんでなければ手に負へんわい...
牧野信一 「剥製」
...為山(いざん)の表紙模様は蕗(ふき)の林に牛を追ふ意匠斬新(ざんしん)にしてしかも模様化したる処古雅...
正岡子規 「墨汁一滴」
...石蕗(つわぶき)の花も枯れたまま置くと侘びた姿で春まで残つてゐる...
室生犀星 「冬の庭」
...その次が蕗子の居間です...
山下利三郎 「流転」
...蕗といえば、茎ばかりでなく、あの蕗の葉までを細かに刻んで、母は佃煮にしてたべさせた...
吉川英治 「舌のすさび」
...「惣左どのは助からん」と、その人々は、悲調をおびた声でさけび、なお、「蕗どのも、雪乃どのも、駕ぐるみ、影もかたちもない...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...まったくか」「…………」「蕗どの」「…………」「これ」「…………」何たる無反応であろう...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...かれがお蕗の口から知り得たところによると...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...あの騒動につい蕗どのの安否に心をひかれたため――忘れたわけでもありませんが...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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