...運転手の蕗屋の顔が知りたくて態とこの大勢で撮ったのをもらって来たのだよ...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...蕗屋がそこへ辿りついた時も...
江戸川乱歩 「心理試験」
...いつでも御都合のいい時に」蕗屋はいささか得意になって...
江戸川乱歩 「心理試験」
...蕗の薹は辛辣な皮肉家だけに...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
......
種田山頭火 「草木塔」
...野蕗君は駅まで出迎へて下さつた...
種田山頭火 「旅日記」
...アイヌに先だちて北海道の地に住せし人民は蕗の葉を以て其家の屋根を覆ひたる故アイヌは彼等に此名を與へたりと云ふ 此名は决して何れの地のアイヌも一樣に知れるものにはあらず...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...自動車のほこり浴びても蕗の薹(昭和三年四月...
寺田寅彦 「柿の種」
...きゃら蕗(ぶき)や葉蕃椒(はとんがらし)のようなものも...
徳田秋声 「縮図」
...石蕗花開く...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...彼岸の入りの十八日には、むら消えの雪間に、蕗のとうが、むっくり頭をもたげ、千草の芽は、やわらかい土に、珍らかな若緑を、点々と撒きちらした...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...蕗(ふき)ぐらいあるかもしれないし...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「鬼柳のお蕗のところまで行つて貰ひたいんだがな?」と柚太へ呼びかけた...
牧野信一 「剥製」
...餠を搗くことも得意だといふほどのお蕗の腕力にねぢ伏せられて...
牧野信一 「剥製」
...(蕗子と私とはかなり長い間特別な交際を続けていました...
山下利三郎 「流転」
...蕗子が生存しない以上私がこの世に残って何をしようと同じことです...
山下利三郎 「流転」
...蕗(ふき)の類などが雑生していたというから――慶長十七年の春四月の頃だったという...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...お蕗(ふき)の母子(おやこ)も見えている...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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