...僕の知っていた大紙屋は封建時代に変りのない土蔵造りの紙屋である...
芥川龍之介 「本所両国」
...黒磨きの土蔵造りの店がずらりと並んで居る町筋を通って...
岩本素白 「雨の宿」
...全体が土蔵造りで...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...土蔵造りの昔風な老舗(しにせ)が多く並んでいる中で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...両側の大戸を閉(し)めきった土蔵造りの建物にカランコロンとびっくりするような谺(こだま)を反(かえ)した...
近松秋江 「うつり香」
...彼方此方に土蔵造りの家屋も見えて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...店は日本橋通三丁目の角で土蔵造りでした...
永井壮吉 「出版屋惣まくり」
...「元祖黒焼」と看板の出てゐる土蔵造りの店が...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...」と自分のおさとまでぶちわって、向う角の、蔵造りで、店は格子を閉めてある、由緒ありげに磨きあげて、構えこんでいる黒光りの角蔵(かど)を睨(にら)んで、その奥座敷におさまる比丘尼(びくに)婆の、絽(ろ)の十徳を着た女隠居に当りちらすのだった...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...松尾の土蔵造りの二階を数年前から借りてゐて...
牧野信一 「裸虫抄」
...土蔵造りの仕事師の家があり...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...それ等の家の中でも土蔵造りになっている二階の壁には...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...蔵造りの軒並(のきなみ)や萱葺(かやぶき)の屋根が揃(そろ)えば...
柳宗悦 「地方の民藝」
...すなわち今いう土蔵造りを建てよという命令も発せられた...
柳田国男 「母の手毬歌」
...――文華堂は土蔵造りの二階建てで...
山本周五郎 「へちまの木」
...これが土蔵造りや格子戸の店構えにピッタリ...
山本笑月 「明治世相百話」
...土蔵造りの大商店は赤毛氈に家重代の金屏風(びょうぶ)...
山本笑月 「明治世相百話」
...土蔵造りの堂々たる構えで芋洗いが二...
山本笑月 「明治世相百話」
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