...「あんな人のお蔭で...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...(ニウトンが引力を思ひついたのも林檎(りんご)の樹蔭だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...たよる蔭(かげ)もなく...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...緑の樹蔭のやうな色合ひになり...
太宰治 「お伽草紙」
...少し片蔭の出来るのを待って帰って行ったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ランプの蔭(かげ)に妻児(さいじ)が淋しく待って居た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そこにある菩提樹並木の蔭のベンチに腰を掛けた...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...その時ただ貰った地面の御蔭(おかげ)で...
夏目漱石 「それから」
...あなたのお蔭」「お蔭なんていうことはありません...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...お蔭で僕の方は夕刊にまにあった...
平林初之輔 「頭と足」
...それから日蔭(ひかげ)に生まれた平民の子が急に日向(ひなた)に出て金箔(きんはく)を付けられたのが嬉(うれ)しくて...
三島霜川 「平民の娘」
...お妙 そう! まあねえ! みんなあなたのお蔭で...
三好十郎 「斬られの仙太」
...子供たちは木蔭などへいってよく用を足した...
山本周五郎 「菊千代抄」
...お蔭でこれから安心して眠れる...
夢野久作 「狂人は笑う」
...妾たちはその隣の室(へや)の衝立(ついた)ての蔭に坐って様子を見ておりますと叔父も何かしら二皿か三皿誂(あつら)えて...
夢野久作 「暗黒公使」
...鼻が詰まったお蔭で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...帝は物蔭の男へ不意にお声をかけた...
吉川英治 「私本太平記」
...胸につまるいっぱいの涙と羞恥(はにか)ましさに樹蔭へかくれてしまうのである...
吉川英治 「親鸞」
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