...焼け跡から折り取って来た生前遺愛の蔓薔薇(つるばら)を供え...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...妙子も手伝って藤棚の柱に藤蔓で縛りつけて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その節株連(しゅれん)も蔓延(まんえん)も構わず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...山芋の蔓がびつしりと絆つて居る...
長塚節 「才丸行き」
...南瓜(たうなす)は晝間(ひるま)見(み)て置(お)いて夜(よる)になるとそつと蔓(つる)を曳(ひ)いて所在(ありか)を探(さが)すのである...
長塚節 「土」
...細い蔓草(つるくさ)が這(は)っていて...
中村地平 「霧の蕃社」
...薩摩芋の蔓は時折り...
中村地平 「南方郵信」
...十本に蔓延(まんえん)する...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...いゝ手蔓(てづる)はないかね...
林芙美子 「浮雲」
...額に山の雨が降りかゝり冷してくれる山の精力が細かな種子になつて降る蔓どめ...
林芙美子 「屋久島紀行」
...アケビの実を蔓ごとぶら下げたやうに見えた...
葉山嘉樹 「万福追想」
...蔓草類なる墻(ショウビ)(薔薇)すなわちノイバラの「釈名」の項で時珍のいうには...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...そしてロウマの入口までも恐怖を蔓延させた3)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...つた蔓(かずら)からませたる架(たな)ありて...
森鴎外 「うたかたの記」
...毎年この日には年の数よりも一つ多い餅を蔓(つる)にとおし...
柳田国男 「年中行事覚書」
...唯其久しく之れ飢渇せしが為めに善き物と悪(あ)しき物とを撰ばずして之を呑噬(どんぜい)し終(つひ)に不消化不健康なる思想を蔓延せしめんことを憂ふ...
山路愛山 「凡神的唯心的傾向に就て」
...如何なる風体の坊主にやと件(くだん)の蔓草の葉蔭より覗き見るに...
夢野久作 「白くれない」
...あの高窓の藤蔓もいつか茂り...
吉川英治 「黒田如水」
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