...横ざまに蓐(とこ)に凭(もた)れながら...
泉鏡花 「婦系図」
...(六)病蓐も亦読書の一境である...
市島春城 「読書八境」
...あるいは長い病蓐(びょうじょく)に臥すとかいうことの起った場合には...
大隈重信 「夫婦共稼ぎと女子の学問」
...冬曉(とうげう)早(はや)く蓐(じよく)を離(はな)れて斗滿川(とまむがは)に行(ゆ)き...
關寛 「命の鍛錬」
...翌日になって十娘は産蓐(さんじょく)について...
田中貢太郎 「青蛙神」
...ちょっとは蓐(しとね)のぬくもりを捨てることが出来ない...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...二つの蓐(しとね)が殆ど擦れ擦れに敷いてある...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...蓐の上に飛び起きる事などもある...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...そしてそこに生えてゐる緑の草葉を蓐(しとね)にして...
田山録弥 「あさぢ沼」
...蓐中にてこれを啜りしに...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...朝目覚めて後も蓐中にて麺麭とシヨコラとを食し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...蓐中江戸藝術論印刷校正摺を見る...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...花落ちて樹は烟の如く草は蓐の如し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...私(わたし)が戻(もど)りましたからは御心配(ごしんぱい)なくお就蓐(やすみ)下(くだ)されと洒然(さつぱり)といひて隣(となり)の妻(つま)を歸(かへ)しやり...
樋口一葉 「われから」
...病蓐(びょうじょく)辺で鼠鳴けば病人助からずという(一八五九年板『ノーツ・エンド・キーリス抄記』一二頁)...
南方熊楠 「十二支考」
...○産蓐熱には衰弱を防ぐためスープ...
村井弦斎 「食道楽」
...九月には茶山の詩中に臥蓐(ぐわじよく)の語がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それには当時産蓐(さんじょく)にいた女丈夫(じょじょうふ)五百(いお)の啓沃(けいよく)も与(あずか)って力があったであろう...
森鴎外 「渋江抽斎」
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