...身を藁蓆の上に僵(たふ)しゝに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...壁もまた蓆で出来ていた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...蓆旗竹鎗は即ち土民のシムボルである...
石川三四郎 「土民生活」
...竹槍蓆旗をもって官衙に訴えることでなければ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...冷い唇からはきだす糸の美しいつやが仇となつて遠い昔から人の手にのみ育てられたこの虫は自ら食を求めようとはせず蓆のうへに頭をならべておとなしく桑の葉のふりまかれるのを待つてるのを伯母さんは「お姫様だつたげなでこのお行儀のええことはの」とさもほんとらしくいふ...
中勘助 「銀の匙」
...蓆(むしろ)の上で二三羽の鶏が餌を漁(あさ)って歩いていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ここが分倍河原というんだろう」蓆(むしろ)を巻いて来た茂太郎は...
中里介山 「大菩薩峠」
...うまくいっちゃった」と先刻の対手は釣してある蓆から首を突っ込んだ...
長塚節 「太十と其犬」
...彼は相の悪い犬殺しが釣した蓆の間から覗くように思われて戦慄した...
長塚節 「太十と其犬」
...六七枚の蓆は人數の半ばをも滿足に落付かせることが出來ない...
長塚節 「旅の日記」
...その小屋は蓆一枚だけで葺いてあった...
葉山嘉樹 「坑夫の子」
...荒蓆(あらむしろ)の上に坐っていた五人は立って...
山本周五郎 「さぶ」
...蓆(むしろ)や藁繩(わらなわ)を持出させ...
山本周五郎 「さぶ」
...彼はその家へいって藁や繩や蓆や空俵などを多量に買い入れ...
山本周五郎 「柳橋物語」
...蓆(むしろ)をしいて...
吉川英治 「銀河まつり」
...蓆一重にからくりがあるとは夢にも知らず...
吉川英治 「剣難女難」
...「小ざかしき蓆織りの匹夫めが」と...
吉川英治 「三国志」
...「じゃ知っているだろう! たしか向う側の隅に蓆(むしろ)をかぶせてあったと思う...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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