...この唄の声を聞いた話を近くにいた蓆織(むしろお)りの媼(おうな)に話した...
芥川龍之介 「貉」
...一蓆の籾をさゝへた儘急いで土間へ走り込むのであつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...蓆蓋(むしろぶた)を除けて見ると垢臭い...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...蓆(むしろ)をかぶせた死体のそばで...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...蓆から出ると溺(おぼ)れてしまうと考えてるらしい...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「子供がツボへ蓆(むしろ)を敷て遊ぶ」...
牧野富太郎 「植物記」
...老女が蓆(むしろ)の上に坐(ざ)してこの歌をうたうのを聴いたという記事もある...
柳田国男 「海上の道」
...稀(まれ)には籾を蓆囲(むしろがこ)いにして...
柳田国男 「木綿以前の事」
...山女夜深く来たってその蓆をかかげ内を覗(のぞ)いたという話は...
柳田国男 「山の人生」
...工場の建物の前に蓆(むしろ)を敷き...
山本周五郎 「青べか物語」
...繩や蓆(むしろ)や綱などが置いてある...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...白粉(おしろい)によごれた蓆囲(むしろがこ)いの部屋の調度が...
吉川英治 「江戸三国志」
...私は県(たくけん)から迷ってきた貧しい蓆売(むしろう)りです...
吉川英治 「三国志」
...がたん……ことん……蓆機(むしろばた)は単調な音をくりかえしているが...
吉川英治 「三国志」
...その蓆が、吹き起されたとおもうと、生き物みたいに、風をはらんで、遠くにいた道誉のそばまで飛んで行った...
吉川英治 「私本太平記」
...蓆巻(むしろま)きにした何濤の身を預け...
吉川英治 「新・水滸伝」
...蓆(むしろ)を捲くような勢いで...
吉川英治 「平の将門」
...ボルネオの精巧な蓆...
和辻哲郎 「鎖国」
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