...少し蒸す樣な午後の三時頃...
石川啄木 「鳥影」
...蒸しタオルにアルコールを滴(た)らしたのを持って来させて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一時間半後にはもうあまり水蒸気を含まない硫煙のようなものを噴出しているという事実が自分にはひどく不思議に思われた...
寺田寅彦 「小爆発二件」
...部屋の中より蒸し暑く...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...蒼然と苔(こけ)が蒸して居るので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ついでながら当時の日本の蒸汽船というのは全部で三艘...
服部之総 「咸臨丸その他」
...どこかの酒蒸溜場(さかこしば)の大煙突が屋根のうへにのつかつてゐるのに退屈して...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...蒸溜人(こして)がその手を掴んで引きとめながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...ふいにま上で蒸笛が鳴り渡った...
本庄陸男 「石狩川」
...海軍――蒸気船の乗組員はすべて海軍であった――士官の説得がはっきり飲みこめたわけでもなかった...
本庄陸男 「石狩川」
...それだから蒸汽船の下等室に閉ぢ込められて遠洋を航海する事は極めて不愉快に感ずる...
正岡子規 「病牀六尺」
...また沢山のジャンクの黄いろの帆(ほ)や白く塗(ぬ)られた蒸気船の舷(げん)を通ったりなんかして昨日の気象台に通りかかると僕はもう遠くからあの風力計のくるくるくるくる廻るのを見て胸が踊(おど)るんだ...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...第四十五 お米のプデン(蒸すもの)お米のプデンには色々の製法があります...
村井弦斎 「食道楽」
...娑婆(しゃば)にある大きな蒸汽機械も折々休息をさせて大掃除(おおそうじ)もしなければ塵(ごみ)が溜(た)まったり油が切れたりして直(じ)きに機械が壊れてしまう...
村井弦斎 「食道楽」
...それには一旦里芋をよく蒸してそれから章魚と一所に味をつけて煮ます...
村井弦斎 「食道楽」
...蒸したる魚へかけて出すなり...
村井弦斎 「食道楽」
...過ぎ去る、過ぎ去る、わたしの小蒸汽...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...陽に蒸(む)れて...
吉川英治 「江戸三国志」
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