...水蒸気ももやもや立ち昇る...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...大運搬船を引く小蒸汽の刻をきざむ様な響とが...
有島武郎 「かんかん虫」
...ちょうどその寺の苔蒸(こけむ)した青黒い段の下...
泉鏡花 「悪獣篇」
...それでなくても天井裏は蒸し暑いのに押入の中の夏の夜の暑さは格別であったに違いないがこうすると絃(げん)の音の外へ洩れるのを防ぐことが出来...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...歯車は砕け、シャフトは折れ、低温蒸気は、凄(すさ)まじい勢いで、折れまがったパイプの裂け口から吹き出した...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...一味はあの不運な蒸気船ノーラ・クリーナ号の乗客に紛れたが...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...町の名物たるある蒸し菓子を注文した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」とその実蒸暑くてならないのに...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...蒸気機関の製造であったことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...空からも土からもむづ/\と暖いさうして暑い氣が蒸し/\て遠きあたりはぼんやりと霞んで居る...
長塚節 「芋掘り」
...水蒸気の一部は凝結して雲になり...
中谷宇吉郎 「雪」
...それから三年目のある蒸暑い夜であった...
原民喜 「椅子と電車」
...又はイリゴガテと稱して飯の上に載せて共に蒸すことも越後などにはあつた...
柳田國男 「食料名彙」
...蒸気乗りたちは蔭でそう云っていた...
山本周五郎 「青べか物語」
...水蒸気の多い日本から行くと特別にソンナ感じがするんだ...
夢野久作 「難船小僧」
...息苦しい程蒸(む)し暑かった...
夢野久作 「幽霊と推進機」
...脂汗でどの顔も赧黒く蒸せている...
横光利一 「欧洲紀行」
...おそろしく蒸し暑い...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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