...僕の歸るまであなたのうちへ頼みます――蒲團は借りさせて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...まるで蒲団(ふとん)のうえに落ちたかのように...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...瘠せた大きな頭を枕から落して敷蒲團に顏を埋めるやうにして咳く...
高濱虚子 「俳諧師」
...鰻(うなぎ)の蒲焼(かばやき)...
太宰治 「饗応夫人」
...赤ん坊の巻き蒲団にその手が掛つた...
田中貢太郎 「あかんぼの首」
...平吉はそこで蒲団の萌黄の裏を上にして胡蓙(ござ)の上へ敷いた...
田中貢太郎 「春心」
...座蒲団も出してくれ茶菓子も出してくれて七十銭...
種田山頭火 「旅日記」
...素子は蒲団の上に坐り...
外村繁 「日を愛しむ」
...野戦病院となった料理場の蒲団(ふとん)や藁蓆(わらむしろ)の上には...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...切って味噌汁(みそしる)の中へ入れて煮るとまるで蒲鉾(かまぼこ)のようだとか...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...尻が蒲団(ふとん)の上に落ちつく暇がないほど揺れた...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...一宗助(そうすけ)は先刻(さつき)から縁側(えんがは)へ坐蒲團(ざぶとん)を持(も)ち出(だ)して日當(ひあた)りの好(よ)ささうな所(ところ)へ氣樂(きらく)に胡坐(あぐら)をかいて見(み)たが...
夏目漱石 「門」
...汚れてどろどろになつてゐる上蒲團を引きずり出して...
林芙美子 「暗い花」
...私は蒲団の事については...
林芙美子 「清貧の書」
...蒲団の中の匂ひは同じなのだなと...
林芙美子 「瀑布」
...詰らない……ふと雪江さんの座蒲団が眼に入(い)る……之れを見ると...
二葉亭四迷 「平凡」
...とんかく奥へ蒲団しけい!お豊 あいあい...
三好十郎 「樹氷」
...そして頭を蒲団の同じ位置に戻し...
山川方夫 「愛のごとく」
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