...此(これ)は……しかし、菖蒲(あやめ)、杜若(かきつばた)は――翌日(よくじつ)、湯(ゆ)の山(やま)の水(みづ)を處々(ところ/″\)見(み)た、其處(そこ)にも、まだ一輪(いちりん)も咲(さ)かなかつた...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...此日は殊に蒸し暑い日であつたが例の八疊の室に文太郎は薄い蒲團を延べて肌脱ぎになつた儘暑苦しさうに寢てゐた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...蒲団を敷いたつて...
田中貢太郎 「蛾」
...それを見たのか」「そうだよ」「蒲鉾(かまばこ)にいろいろの魚を入れるように...
田中貢太郎 「春心」
...蒲留仙はこうして旅人を待っていて...
田中貢太郎 「涼亭」
...蒲留仙 では、まァ掛けたまえ...
田中貢太郎 「涼亭」
...蒲団の外へ辷(すべ)り出したまま...
徳田秋声 「足迹」
...蒲焼(かばやき)の方にいる親方のお角さんをたずねて...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の合羽(かっぱ)をまで女の薄い蒲団(ふとん)の上に投げかけて与えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...蒲團(ふとん)の上(うへ)に貪(むさ)ぼらなければならないやうに...
夏目漱石 「門」
...蒲団を蹴って窓を開けた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...大根の輪切りを蒲鉾(かまぼこ)のつもりにした御馳走を持って...
正岡容 「圓太郎馬車」
...なんならこのままこうやって蒲団の上へ座っているまんま汽車のほうへ運ばれてもいい」「入院するのやあるまいし...
正岡容 「寄席」
...象牙の根附(ねつけ)に銀鎖(ぎんぐさり)附きたる菖蒲皮(しょうぶかわ)の提(さげ)煙草入...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...その破片(かけ)は蒲生家にありとぞ聞えし...
南方熊楠 「十二支考」
...「蒲團」に感心した話をし...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...そして頭を蒲団の同じ位置に戻し...
山川方夫 「愛のごとく」
...やがては嫁に肩蒲団を作ってやれるような...
山本周五郎 「日本婦道記」
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