...そうしてその町の右側に、一軒の小さな八百屋(やおや)があって、明(あかる)く瓦斯(ガス)の燃えた下に、大根、人参(にんじん)、漬(つ)け菜(な)、葱(ねぎ)、小蕪(こかぶ)、慈姑(くわい)、牛蒡(ごぼう)、八(や)つ頭(がしら)、小松菜(こまつな)、独活(うど)、蓮根(れんこん)、里芋、林檎(りんご)、蜜柑の類が堆(うずたか)く店に積み上げてある...
芥川龍之介 「葱」
...玉菜(たまな)、赤茄子(あかなす)、葱(ねぎ)、玉葱(たまねぎ)、大根(だいこん)、蕪(かぶ)、人参(にんじん)、牛蒡(ごぼう)、南瓜(かぼちゃ)、冬瓜(とうがん)、胡瓜(きゅうり)、馬鈴薯(ばれいしょ)、蓮根(れんこん)、慈姑(くわい)、生姜(しょうが)、三つ葉――あらゆる野菜に蔽われている...
芥川龍之介 「不思議な島」
...あなたのお弁当のおかずは卵焼きと金平牛蒡(きんぴらごぼう)で...
太宰治 「冬の花火」
...快(こころよ)い牛蒡(ごぼう)の匂(におい)のような匂が脳に浸(し)み徹(とお)るように感じた...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...馬の尾について殖(ふ)えると云う山牛蒡...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...牛蒡の葉は蕗(ふき)のやうにひろがり...
永井荷風 「畦道」
...平椀(ひらわん)には牛蒡(ごばう)と馬鈴薯(じやがたらいも)とが堆(うづたか)く盛(も)られて油揚(あぶらあげ)が一枚(まい)載(の)せてある...
長塚節 「土」
...おめえ等(ら)やうに紺屋(こんや)の弟子(でし)見(み)てえな手足(てあし)の者(も)な牛蒡(ごばう)でも檐(かつ)いで歩(ある)くのにや丁度(ちやうど)よかんべ」復讎(ふくしう)でも仕得(しえ)たやうな容子(ようす)で爺(ぢい)さんはいつた...
長塚節 「土」
...何處(どこ)からか供(そな)へられた芋(いも)や牛蒡(ごばう)や人參(にんじん)や其(そ)の他(た)の野菜(やさい)の煮〆(にしめ)が重箱(ぢゆうばこ)の儘(まゝ)置(お)かれた...
長塚節 「土」
...午蒡(ごぼう)抜きにしたり...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...人間を牛蒡(ごぼう)や人参(にんじん)のように斬って歩く...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大根や牛蒡(ごぼう)の頭と尾(しっぽ)まで万年スープの材料にする位だから払溜(はきだめ)へ入る者は全くの糟(かす)ばかりだよ」と滔々(とうとう)たる説明に小山も漸く納得し「僕の家でも早速この新式の火鉢を造らせよう」新工風万年スープ火鉢の図第六十二 手数台所の経済法は主人より聞得たり...
村井弦斎 「食道楽」
...役所までまかり出て手習いをするか」「おめえが牛蒡のてんぷらだってえのに...
山本周五郎 「さぶ」
...牛蒡(ごぼう)え――」「踊るな馬鹿!」「アーメン...
夢野久作 「近世快人伝」
...馬鹿も底の知れねえ牛蒡(ごぼう)野郎だ」「伯(お)ッ様...
吉川英治 「脚」
...牛蒡(ごぼう)を抜くように引っぱり出してみると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...牛蒡(ごばう)の樣に...
若山牧水 「家のめぐり」
...柔かだつたら牛蒡と違つた味をもつてゐてうまい...
若山牧水 「家のめぐり」
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