...いつまでも禍乱(からん)の種子を蒔く...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...その開墾の方法は秋にはいると熊笹に火を点けて焼き最初はそこに蕎麦を蒔く...
有島武郎 「農場開放顛末」
...無文字の婆さんは、直覚的に、適当な時機と場所とを選んで、適当な種を蒔く...
石川三四郎 「百姓日記」
...「何か蒔くつもりでしょうよ...
犬田卯 「沼畔小話集」
...一粒の向日葵(ひまわり)の種子を蒔く...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...しかし蒔き溝に何を蒔くのかとわたしが眼を皿のようにしていると...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...暗に麦を蒔くは無益なり速に買収に応ずべしとの意味を示したり...
田中正造 「非常歎願書」
...堤防出来ざれバ麦を蒔くも収獲の見込なしとて麦を蒔かず...
田中正造 「非常歎願書」
...肥料を用ひざるものあり耕さずして蒔くものあり...
田中正造 「非常歎願書」
...ミレーの種蒔く男の着て居るやうな帽子をかぶつた若者が...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...ふり蒔く露は見えねども「眠」の影のさすところ人のまぶたは重かりき...
土井晩翠 「天地有情」
...村の卯之吉が小麦蒔くのがツマラヌでも無い...
徳冨蘆花 「地蔵尊」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...ああ いのちの孤獨、われより出でて徘徊し、歩道に種を蒔きてゆく、種を蒔くひと、みづを撒くひと、光るしやつぽのひと、そのこども、しぬびあるきのたそがれに、眼もおよばぬ東京の、いはんかたなきはるけさおぼえ、ぎたる彈く、ぎたる彈く...
萩原朔太郎 「ぎたる彈くひと」
...あひびきあいりすのにほひぶくろの身にしみて忘れかねたる夜のあひびきしなだれてはにかみぐさも物は言へこのもかのものあひびきのそら夏くれば君が矢車みづいろの浴衣の肩ににほふ新月(にひづき)なにを蒔く姫ひぐるまの種を蒔く君を思へと涙してまくいかばかり芥子の花びら指さきに泌みて光るがさびしかるらむ(一九一三...
萩原朔太郎 「短歌」
...蒔くなら蒔かせて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...だから今の紅花隠元を蒔くふりをして実は普通(あたりまえ)の隠元豆を蒔いといたんだよ...
夢野久作 「白くれない」
...世上に嗤(わら)いの種を蒔くばかりだ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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