...西洋葵(あふひ)のぱつとした赤い花の壺を飾つて置いたので...
鈴木三重吉 「桑の実」
...里方(さとかた)の葵(あおい)の紋や雛(ひな)の幕昭和十年三月三日 武蔵野探勝会...
高浜虚子 「五百句」
...向日葵の種の皮や...
豊島与志雄 「画舫」
...葵橋(あおいはし)まで出ると向い側なる三年町の坂道にも亦桜の大木が立っている...
永井荷風 「写況雑記」
...山葵(わさび)おろしの事などはとんと思い出す暇もなかった...
夏目漱石 「変な音」
...葵にもたしかな不在証明があったのでこのほうの嫌疑だけはまぬかれたが...
久生十蘭 「金狼」
...(と、べらべら喋ってから、葵のほうへ短かい顎をつきだし)……ねえ、葵嬢...
久生十蘭 「金狼」
...葵の家はその分家だった...
久生十蘭 「金狼」
...彼は葵を警察から〈釈放〉さえしてくれたのである...
久生十蘭 「金狼」
...久我は葵のために露台と浴室のついた広い部屋をえらび...
久生十蘭 「金狼」
...葵と偽名しているこの娘が...
久生十蘭 「金狼」
...チラリと葵の顔を見あげた...
久生十蘭 「金狼」
...しかも葵はその夜一時頃...
久生十蘭 「金狼」
...葵は空に手をのばすと...
久生十蘭 「金狼」
...途々根気よく頬ばつてゐた向日葵(ひまはり)の種の殻を吐きだすことも打ち忘れてぼんやりと考へこんでしまつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...髪にせばかくやくと射る夏の日や王者の花の黄金向日葵(こがねひぐるま)雑誌「明星」の基調の一つは積極性であつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...五カペイキのコップは向日葵を盛って厚ぼったく光った...
「赤い貨車」
...なお上から紺地金襴(こんじきんらん)に葵紋(あおいもん)の龍神巻(まき)――法被(はっぴ)ともいうものを着せかける...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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