...すると白薔薇の最後の一葩(ひとひら)は暫く茎の先で...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...好い香のする葩(はなびら)の中に魂が包まれた樣で...
石川啄木 「菊池君」
...『葩煎袋』が正しいんですよ」「『ハゼ袋』なんてものがあるか知ら」「ハゼを入れた袋じゃないんですか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...極(きょく)の雪の様にいさゝか青味を帯びた純白の葩(はなびら)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...アンナ女王が狩猟中落馬をして葩去されたが...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...一つは伏し一つは仰向いて葩(はなびら)のように美しく散っている...
久生十蘭 「魔都」
...そこでさっそくにその花葩(はなびら)を摘み採り...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...それは決して数葩すなわち数花が開くとは言えないのである...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...それで「一枝ニ数葩」と書いたものだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...だからカキツバタは一枝に数葩とは言えない...
牧野富太郎 「植物記」
...(八月二十一日)百二○『ホトトギス』第五巻第十号にある虚子(きょし)選句の三座は人(じん)が川狩や刀束(つか)ねて草の上 天葩といふ句である...
正岡子規 「病牀六尺」
...まことにユニックな青白い葩(はな)びらの光沢に満ちてゐる...
三好達治 「測量船拾遺」
...百日紅葩能得称...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...散った葩(はなびら)は溢れる水に乗ってくるくるとまわり...
山本周五郎 「日本婦道記」
...葩のうす紅との色の調和も美しかったし...
山本周五郎 「日本婦道記」
...いちめん葩を滲ませていた...
横光利一 「旅愁」
...ぽとりぽとりと血の滴るように葩(はなびら)が散って仕舞う...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...その匂うような葩(はな)の顔が...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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