...お前は風に吹かれてゐる葦(あし)だ...
芥川龍之介 「闇中問答」
...今日は日の暮近くに突然又目馴れた葦毛の駒が垣根の外に現はれた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...充分自然に夜の葦燈台の光を見つつ野分に寄す若死沫雪笑む稚児よ……早春孔雀の悲しみ夏の嘆き疾駆おほかたの親しき友は...
伊東静雄 「詩集夏花」
...毎度のことながら一望の葦原に茫然とした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...この葦原(あしはら)の中の國に生活している多くの人間たちが苦しい目にあつて苦しむ時に助けてくれ」と仰せになつてオホカムヅミの命という名を下さいました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...こは葦原色許男と云う神ぞと云いて...
高木敏雄 「比較神話学」
...異(おつ)だろう」老人は葦の葉を縁先へ立てて見せる...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...私の「もの思う葦...
太宰治 「碧眼托鉢」
...如此ニシテ二十年前ノ肥田沃土ハ今ヤ化シテ黄茅白葦満目惨憺ノ荒野ト為レ...
田中正造 「直訴状」
...もう其の向うは乱れ葦の縦横に生い茂って...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...河岸(かわぎし)の葦(あし)の葉や...
永井荷風 「すみだ川」
...葦(あし)のように生活している人間の果敢(はか)なさと悲しさだった...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...火野葦平作 ロッパと兵隊四...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...大サハ薄キ葦ニ似テ紫赤色ナリ」といっている...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...なかでも葦屋と申すのが気はしもきくし...
山本周五郎 「菊千代抄」
...葦屋に向ってきびしくそういった...
山本周五郎 「菊千代抄」
...山葦をわけてザワザワと中へはいった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...見渡すかぎりな浦曲(うらわ)は葭(よし)や葦(あし)の茂りほうだい...
吉川英治 「新・水滸伝」
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