...葦とお話をしたりして日を過ごしていました...
有島武郎 「燕と王子」
...今ヤ化シテ黄茅白葦満目惨憺ノ荒野ト為レリ」正造は「足尾銅山アリ」の下へつづけて「近年鉱業上ノ器械洋式ノ発達スルニ従イテ其流毒益多ク」と書き入れ「久シク」を消し...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...「葦原(あしはら)の水穗(みずほ)の國(くに)は我(わ)が御子(みこ)のマサカアカツカチハヤヒアメノオシホミミの命のお治め遊(あそ)ばすべき國である」と仰せられて...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...處々にある葦簾張りの茶店もとぢたり...
大町桂月 「春の郊外」
...葦の若葉がしおれるので...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...雄鹿の群声を挙げて啼けば雄犬は声を挙げて吠えるよ北風が急に炉端へ吹いて来て灰が雲のやうに空へ舞ひ上る葦原が光る美しく光る後の丘へ神様が天降つた後の丘で美しい風の音が聞える大きな鯨がより上つたまあうれしい神様が神駕に乗つてお出になつたわしは大層大きな鯨だから庭の上から冷い空気や風に吹き上げられる(この諧謔はもはや婦人のものではない...
知里真志保 「アイヌ族の俚謡」
...葦(あし)の茂み...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いつもの漁をする人が洲のさきから葦のなかを舟を曳いてきたのできいたら水のなかに立ったままふりかえって山を見ながら「いつも今ごろはもう妙高に雪がくるのですけれど そうすればきますが おととい貝をとりにいったら琵琶(びわ)が崎(さき)の入江に真鴨(まがも)が十羽ほどと鴛鴦もいました」という...
中勘助 「島守」
...あしべ踊(おどり)ここに葦(あし)の葉の模様のついた淡卵(うすたまご)色の粗末な小皿がある...
中勘助 「小品四つ」
...蘆葦茅草(ろいぼうそう)が離々(りり)とした石野原――行手でバサバサと音がする...
中里介山 「大菩薩峠」
...葦垣(あしがき)で仕切ってある西の庭のほうへそっとまわって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...枯葦は一堪りもないわよ...
室生犀星 「命」
...その葦の枯葉が池の中心に向って次第に疎(まばら)になって...
森鴎外 「雁」
...中位の象かと思われる巨大な白葦毛(あしげ)の挽馬が...
夢野久作 「暗黒公使」
...(日本書紀)豐葦原ノ千五百秋(ちいほあき)ノ瑞穗(みづほ)ノ國ハ...
吉川英治 「折々の記」
...彼を外の葦垣(あしがき)の蔭へ誘おうとした...
吉川英治 「私本太平記」
...淀などの不用地に枯れ捨てになっている葭や葦を自由に刈りとることと...
吉川英治 「新書太閤記」
...灘波(なにわ)の葦を拓(き)り開いたのも...
吉川英治 「宮本武蔵」
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