...ふと葉子は目の下の枯れ葦(あし)の中に動くものがあるのに気が付いて見ると...
有島武郎 「或る女」
...手に青々とした葦を持っている...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...火野葦平万々歳である...
種田山頭火 「其中日記」
...そうしてずるずると斜面をころがりながら湖水のみぎわの葦(あし)の中へ飛び込んではじめてその致命的な狂奔を停止した...
寺田寅彦 「柿の種」
...店とはいっても葦簾囲(よしずがこ)いの中に縁台が四つ五つぐらい河原の砂利(じゃり)の上に並べてあるだけで...
寺田寅彦 「涼味数題」
...母親は煎薬を煎じに行つた枯れた葦の葉が短かいので...
富永太郎 「焦燥」
...ひかりが掛布の皺を打つたとき寝台はあまりに金の唸きであつた寝台はいきれたつ犬の巣箱の罪をのり超え大空の堅い眼の下に幅びろの青葉をあつめ棄てられた藁の熱を吸ひたちのぼる巷の中に青ぐろい額の上にむらがる蠅のうなりの中に寝台はのど渇き求めたのに求めたのに枯れた葦の葉が短かいので母親は煎薬を煎じに行つた...
富永太郎 「焦燥」
...火野葦平氏の「土と兵隊」のはじめの方に...
豊島与志雄 「文学への実感について」
...葦はすっかり刈り取られることになった...
豊島与志雄 「ものの影」
...他の一方の蘆葦茅草の中から...
中里介山 「大菩薩峠」
...蘆葦茅草の中の一方がガサガサとザワついて...
中里介山 「大菩薩峠」
......
萩原朔太郎 「青猫」
...このあたりは一面の荒涼たる枯葦原...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...どちらを見ても葦ばかり...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...馬という馬は、栗毛も葦毛も、気負い立って、あれ、あのように、早く矢を浴びたいと催促しております...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...国語学では葦男さんは年に似合わずよく出来るとのことだが...
三宅花圃 「藪の鶯」
...枯葦は一堪りもないわよ...
室生犀星 「命」
...巣を持つ限りの葦切(よしきり)がかわるがわる鳴き立てるのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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