例文・使い方一覧でみる「葢」の意味


スポンサーリンク

...驕慢の圓(まるやね)よ...   驕慢の圓葢よの読み方
上田敏 上田敏訳 「海潮音」

...硝子(がらす)の(ふた)の後(うしろ)には...   硝子の葢の後にはの読み方
上田敏 上田敏訳 「海潮音」

...即ちこれを詩章の竜帳(りようがいちよう)中に据ゑて...   即ちこれを詩章の竜葢帳中に据ゑての読み方
上田敏 上田敏訳 「海潮音」

...且つ相對(あひたい)する者二枚を合する時(ふた)と身との部さへ具(そな)はるが故に物を貯(たく)ふる器とするに適(てき)したり...   且つ相對する者二枚を合する時葢と身との部さへ具はるが故に物を貯ふる器とするに適したりの読み方
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」

...「到頭出來なかつた」ぱたんと畫具箱のをして...   「到頭出來なかつた」ぱたんと畫具箱の葢をしての読み方
徳冨蘆花 「熊の足跡」

...大抵之れを默會して疑はざりしものたりし木戸...   大抵之れを默會して疑はざりしものたり葢し木戸の読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...小膽褊狹毫も人材を籠するの才なしと或は彼を政界の死人なりと笑ひ...   小膽褊狹毫も人材を籠葢するの才なしと或は彼を政界の死人なりと笑ひの読み方
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」

...大きな馬盥に水を一杯に汲んで鍋を浮べれば鍋のとつ手を横から見たのが佐渡が島である...   大きな馬盥に水を一杯に汲んで鍋葢を浮べれば鍋葢のとつ手を横から見たのが佐渡が島であるの読み方
長塚節 「佐渡が島」

...おつぎは庭(にはぶた)の上(うへ)に筵(むしろ)を敷(し)いて暖(あたゝ)かい日光(につくわう)に浴(よく)しながら切干(きりぼし)を切(き)りはじめた...   おつぎは庭葢の上に筵を敷いて暖かい日光に浴しながら切干を切りはじめたの読み方
長塚節 「土」

...実(み)も(ふた)もない話である...   実も葢もない話であるの読み方
夏目漱石 「思い出す事など」

...瘡(かさぶた)がぼろぼろ落ちて...   瘡葢がぼろぼろ落ちての読み方
夏目漱石 「硝子戸の中」

...そうして箱の(ふた)をはずして...   そうして箱の葢をはずしての読み方
夏目漱石 「文鳥」

...朱銅(しゅどう)のの下では湯の沸(たぎ)る音が高くした...   朱銅の葢の下では湯の沸る音が高くしたの読み方
夏目漱石 「明暗」

...その(ふた)を開けて...   その葢を開けての読み方
夏目漱石 「明暗」

...その(ふた)の隙間(すきま)から湯気が立っていた...   その葢の隙間から湯気が立っていたの読み方
夏目漱石 「門」

...其晩(そのばん)宗助(そうすけ)は到來(たうらい)の菓子折(くわしをり)の(ふた)を開(あ)けて...   其晩宗助は到來の菓子折の葢を開けての読み方
夏目漱石 「門」

...此時はハリダースが四十日間定に入つたのである、四十日間の入定は是れまで實驗のないことである、此時の塲所は、中央印度のラホールと云ふ都會で、當時此處に回教徒の王マハーラージヤ、ランジツド、シンと云ふ人があつた、此の王に英吉利人の侍醫があつて、王は其の侍醫と共に試驗をしたのである、王は元來回教徒であるから、初めからハリダースを信じない、彼は必ず詐欺を働くに相違ないと考へて居つた、此度實驗致しました處は王の宮殿の内でありまして、王の宮殿には四方に建物があつて中に廣い空地がある、其處へ一の小さな堂のやうな家がある、其中央に四尺ばかりの穴を掘り其の中へ彼れを埋めた、建物の四方には戸があるが、其の三方は悉く漆喰で密閉し、一方だけは入口として開けて置いたが、外から錠を※して錠の穴をも漆喰で固め封印を捺した、埋めた棺の上にはをして、其のにも錠を※して、前と同じやうに漆喰をし封印を捺した、此如くして堂は四面共に密閉され、堂の中へは光線も空氣も這入らぬやうに成つて居る、夫から初回の時と同じやうに王は二人の番兵をして堂の前後を守衛せしめ、二時間交代で晝夜とも番を爲し、少しも他人の堂に近寄ることの出來ぬやうにして居つたのであります、愈四十日經つた所で、王は宮中の一切のものを連れ、又先の英人侍醫をも連れて堂の處へ來て檢分を爲した、其の時の有樣を記したものに據れば、先づ初めに堂の四方を檢したに、更に異状を認めない、そこで一方の戸口を開いて中へ這入つて見ると、内は眞暗で何となく陰氣である、而して其の内に入つて居る所のフアキル(フアキルとは苦行の人間をいふ、フアキルは亞拉比亞の貧者と云ふ意味の語であるが、後には宗教的生活を爲し苦行に從事するものは皆亦フアキルと稱することとなり、此の言葉が遂に印度に渡り、一般に用ひられたので、印度語ではヨーギ、若しくはヨーギン即ち行者と云ふことであります、其の行者)を埋めてある處の側へ行つて見ますと、棺は依然として元の通り、其處で外面の檢分が滯りなく濟んだから、愈を取つた、彼は白い布で包まれてある、其の時弟子が其處へ行つて其の包んだままで、彼を取出して其の上から熱い湯をブツ掛けた、夫れより袋を解いて行者の身體を取り出して試驗して見た所が、其の袋も既に四十日間も地下に埋つて居つたのであるから、處々に黴が生えて實に不快な臭がする、夫れから袋の裡では彼は坐つた儘で、全身皺だらけになつて居る、而して四肢はコワ張つて、其肉に觸れて見ても更に少しの温まりが無い、首は死人同樣に少しく横に肩の上に傾いて居る、胸にも腕にも脈搏と云ふものは一切ない、其の状態は殆ど死人同樣であつた、愈其檢分が濟んで、今度定より戻す時には、弟子が死人同樣になつて居る彼の肩の處へ再び湯を掛けて、能く體を温めた、夫からコワ張つて居る手足を擦り/\少しづつ延ばして行く、次に頭の上へ以て熱き小麥の粉のやうなものを振り掛け、冷ると熱いのと取り換へ、二三回ばかり同じことを繰り返し、今度は耳や其他の孔を埋めた油綿を取出す(耳に空氣を吹入れると鼻に詰つて居る綿が飛出ると云ふ、而して飛出るのが即ち生命の存する證據であると云ふことである)、それから齒は堅く喰ひしばつて居つて中々容易に開けない、其處で小刀の尖の樣なものを齒の間へ挿込んで、無理にコジ開け、左の手では顎を持つて、右の手の指で卷上げた舌を引出す、次には閉いで居る眼の瞼の上へバタの溶けたギーと云ふものを濺ぎ、而して之を摩する、數秒時經つと眼を開けさせるが、其の時は尚眼球も動かず光もない、今度は又例の熱い小麥の粉を額の處へ置く、すると體がピリツと痙攣的に運動を始める、夫れからして段々生活の兆候を表して鼻息をするやうになり、手足が生前の形に返へる、併しながら未だ脈搏は少しもない、夫れから又バタの溶けたギーを舌の上へ乘せて無理に飮込ませる、數分の後には眼が開いて平常のやうな光が出、是れで生返つてしまつた、是に於てハリダースは自分の傍に王の坐すことを始めて知つて、今や大王も亦己れを信ずるを得るであらうと云つたさうである、王も今は秋毫の疑ひを容るべき餘地を有しないので、其の不思議な事蹟に感じ大なる贈物をハリダースに與へて此の地を去らしめた、其の棺を初めて開いてから王に對して言葉を掛けたまでが殆ど三十分、其の後尚三十分ばかりの間は他の人と色々な話をして居たが、宛も病人のやうな有樣で何となく體が勞れて居るといふ状態であつた、併し見る中に次第に力を得、王の所を辭し去る時には、既に身體も精神も平常と少しの變化を認めなくなつたと云ふことであります、是れは何人も不思議とせざるを得ないであらう、或時の試驗には嚴重に守衛する代り、埋めた地面の上へ麥の種を播いた事もある、斯の如く幾度も/\試驗をやつたが、成績は常に同一である、此の如き死んだやうで、而も尚生活のある現象をば、學術上で假死と云ふ、假死と云ふ現象は他に幾らも例のあることである、例へば植物の種子の如きも、去年のものを今年播く、尚何年經つても一定の水分と一定の温度とを與ふれば其の芽を出さしむることが出來る、殆ど死んでしまつて居つたものが再び生返つて來るのである、動物にしても蛙や蚊の如きは寒くなると穴の中に這入つて飮みもせず食ひもせずに居つて、氣候が暖かくなるとそろ/\出て來る、植物だの動物だのに於て、斯う云ふ種類の現象は決して珍しいことではない、けれども印度の行者のやつて居ることは、果して動植物の現象と同じであるか否と云ふ事に就ては色々議論がある、成程一定の時期は身體作用が休止して居り、或時期には再び活動し始めるといふ事だけは兩者とも同じやうに見える、けれども動物のは不隨意的で、冬になると自然に眠るのであつて、行者のやるのは隨意的で何時でも欲する時勝手にやれると云ふのが第一違つて居る所である、又動植物の假死は氣候に關係し氣候の寒暖によつて出來るのであるが、行者のは氣候の變化には何等の關係なく、寒暑何時でも其定に入ることが出來る、是れが第二の違ひである、或人は言ふ、印度は熱帶地方であるから斯の如き事も出來るが、歐羅巴のやうな温帶地方や、寒帶地方では出來ないので、矢張り氣候の關係が然らしむるのであらうと、併し是れは誤つて居る、一定の修業をやると何處でも出來る、必ずしも印度でなければならぬと云ふことはない、日本でも先日淨土宗の人に聞きましたが、新潟縣の某處には定に入る坊樣があつて、一週間ばかり堂塲に籠り、其間は飮まず食はず不動の状態で居る(素より呼吸はして居るであらうが)、斯樣な人が段々修業をすればハリダースのやうな事も出來るのであらう、又西洋人でも短い間ならば現に彼れと同樣なことを爲して居るものもある、であるから動植物の假死と行者の假死とは稍其趣を異にするやうである...   此時はハリダースが四十日間定に入つたのである、四十日間の入定は是れまで實驗のないことである、此時の塲所は、中央印度のラホールと云ふ都會で、當時此處に回教徒の王マハーラージヤ、ランジツド、シンと云ふ人があつた、此の王に英吉利人の侍醫があつて、王は其の侍醫と共に試驗をしたのである、王は元來回教徒であるから、初めからハリダースを信じない、彼は必ず詐欺を働くに相違ないと考へて居つた、此度實驗致しました處は王の宮殿の内でありまして、王の宮殿には四方に建物があつて中に廣い空地がある、其處へ一の小さな堂のやうな家がある、其中央に四尺ばかりの穴を掘り其の中へ彼れを埋めた、建物の四方には戸があるが、其の三方は悉く漆喰で密閉し、一方だけは入口として開けて置いたが、外から錠を※して錠の穴をも漆喰で固め封印を捺した、埋めた棺の上には葢をして、其の葢にも錠を※して、前と同じやうに漆喰をし封印を捺した、此如くして堂は四面共に密閉され、堂の中へは光線も空氣も這入らぬやうに成つて居る、夫から初回の時と同じやうに王は二人の番兵をして堂の前後を守衛せしめ、二時間交代で晝夜とも番を爲し、少しも他人の堂に近寄ることの出來ぬやうにして居つたのであります、愈四十日經つた所で、王は宮中の一切のものを連れ、又先の英人侍醫をも連れて堂の處へ來て檢分を爲した、其の時の有樣を記したものに據れば、先づ初めに堂の四方を檢したに、更に異状を認めない、そこで一方の戸口を開いて中へ這入つて見ると、内は眞暗で何となく陰氣である、而して其の内に入つて居る所のフアキルを埋めてある處の側へ行つて見ますと、棺は依然として元の通り、其處で外面の檢分が滯りなく濟んだから、愈葢を取つた、彼は白い布で包まれてある、其の時弟子が其處へ行つて其の包んだままで、彼を取出して其の上から熱い湯をブツ掛けた、夫れより袋を解いて行者の身體を取り出して試驗して見た所が、其の袋も既に四十日間も地下に埋つて居つたのであるから、處々に黴が生えて實に不快な臭がする、夫れから袋の裡では彼は坐つた儘で、全身皺だらけになつて居る、而して四肢はコワ張つて、其肉に觸れて見ても更に少しの温まりが無い、首は死人同樣に少しく横に肩の上に傾いて居る、胸にも腕にも脈搏と云ふものは一切ない、其の状態は殆ど死人同樣であつた、愈其檢分が濟んで、今度定より戻す時には、弟子が死人同樣になつて居る彼の肩の處へ再び湯を掛けて、能く體を温めた、夫からコワ張つて居る手足を擦り/\少しづつ延ばして行く、次に頭の上へ以て熱き小麥の粉のやうなものを振り掛け、冷ると熱いのと取り換へ、二三回ばかり同じことを繰り返し、今度は耳や其他の孔を埋めた油綿を取出す、それから齒は堅く喰ひしばつて居つて中々容易に開けない、其處で小刀の尖の樣なものを齒の間へ挿込んで、無理にコジ開け、左の手では顎を持つて、右の手の指で卷上げた舌を引出す、次には閉いで居る眼の瞼の上へバタの溶けたギーと云ふものを濺ぎ、而して之を摩する、數秒時經つと眼を開けさせるが、其の時は尚眼球も動かず光もない、今度は又例の熱い小麥の粉を額の處へ置く、すると體がピリツと痙攣的に運動を始める、夫れからして段々生活の兆候を表して鼻息をするやうになり、手足が生前の形に返へる、併しながら未だ脈搏は少しもない、夫れから又バタの溶けたギーを舌の上へ乘せて無理に飮込ませる、數分の後には眼が開いて平常のやうな光が出、是れで生返つてしまつた、是に於てハリダースは自分の傍に王の坐すことを始めて知つて、今や大王も亦己れを信ずるを得るであらうと云つたさうである、王も今は秋毫の疑ひを容るべき餘地を有しないので、其の不思議な事蹟に感じ大なる贈物をハリダースに與へて此の地を去らしめた、其の棺を初めて開いてから王に對して言葉を掛けたまでが殆ど三十分、其の後尚三十分ばかりの間は他の人と色々な話をして居たが、宛も病人のやうな有樣で何となく體が勞れて居るといふ状態であつた、併し見る中に次第に力を得、王の所を辭し去る時には、既に身體も精神も平常と少しの變化を認めなくなつたと云ふことであります、是れは何人も不思議とせざるを得ないであらう、或時の試驗には嚴重に守衛する代り、埋めた地面の上へ麥の種を播いた事もある、斯の如く幾度も/\試驗をやつたが、成績は常に同一である、此の如き死んだやうで、而も尚生活のある現象をば、學術上で假死と云ふ、假死と云ふ現象は他に幾らも例のあることである、例へば植物の種子の如きも、去年のものを今年播く、尚何年經つても一定の水分と一定の温度とを與ふれば其の芽を出さしむることが出來る、殆ど死んでしまつて居つたものが再び生返つて來るのである、動物にしても蛙や蚊の如きは寒くなると穴の中に這入つて飮みもせず食ひもせずに居つて、氣候が暖かくなるとそろ/\出て來る、植物だの動物だのに於て、斯う云ふ種類の現象は決して珍しいことではない、けれども印度の行者のやつて居ることは、果して動植物の現象と同じであるか否と云ふ事に就ては色々議論がある、成程一定の時期は身體作用が休止して居り、或時期には再び活動し始めるといふ事だけは兩者とも同じやうに見える、けれども動物のは不隨意的で、冬になると自然に眠るのであつて、行者のやるのは隨意的で何時でも欲する時勝手にやれると云ふのが第一違つて居る所である、又動植物の假死は氣候に關係し氣候の寒暖によつて出來るのであるが、行者のは氣候の變化には何等の關係なく、寒暑何時でも其定に入ることが出來る、是れが第二の違ひである、或人は言ふ、印度は熱帶地方であるから斯の如き事も出來るが、歐羅巴のやうな温帶地方や、寒帶地方では出來ないので、矢張り氣候の關係が然らしむるのであらうと、併し是れは誤つて居る、一定の修業をやると何處でも出來る、必ずしも印度でなければならぬと云ふことはない、日本でも先日淨土宗の人に聞きましたが、新潟縣の某處には定に入る坊樣があつて、一週間ばかり堂塲に籠り、其間は飮まず食はず不動の状態で居る、斯樣な人が段々修業をすればハリダースのやうな事も出來るのであらう、又西洋人でも短い間ならば現に彼れと同樣なことを爲して居るものもある、であるから動植物の假死と行者の假死とは稍其趣を異にするやうであるの読み方
松本文三郎 「印度の聖人」

...其上有二許由冢一云...   其上葢有二許由冢一云の読み方
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」

「葢」の読みかた

「葢」の書き方・書き順

いろんなフォントで「葢」


ランダム例文:
贈呈   ウッズ   鳥島  

チーズローリングと世界一硬いチーズ

便利!手書き漢字入力検索

👨話題の人々👩
「推し」を登録

時事ニュース漢字 📺
自爆営業   扁桃体   新嘗祭  

スポンサーリンク

トップへ戻る