...開いたガラス瓶には必ず紙の葢(ふた)をして置く...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...後藤君は既う葢を取つた茶壺の事は忘れて了つた樣子であつた...
石川啄木 「札幌」
...即ち之を詩章の龍葢帳中に据ゑて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...驕慢の圓葢(まるやね)よ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...驕慢の円葢(まるやね)よ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...硝子(がらす)の葢(ふた)の後(うしろ)には...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...すると葢(ふた)は苦もなく開いた...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...李夫は葢をする時に...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...葢し閣下の内閣は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...ほうつと白(しろ)く蒸氣(ゆげ)の立(た)つ鍋(なべ)の中(なか)をお玉杓子(たまじやくし)で二三度(ど)掻(か)き立(た)てゝおつぎは又(また)葢(ふた)をした...
長塚節 「土」
...それが庭葢(にはぶた)である...
長塚節 「土」
...切干(きりぼし)の筵(むしろ)は三枚(さんまい)ばかり其(その)庭葢(にはぶた)の上(うへ)に敷(し)いた儘(まゝ)で...
長塚節 「土」
...朝(あさ)の内(うち)に勘次(かんじ)は蒟蒻(こんにやく)の葢(ふた)をとつて見(み)て「どうしたもんだかな...
長塚節 「土」
...桶(をけ)には更(さら)に天葢(てんがい)が載(の)せられた...
長塚節 「土」
...卯平(うへい)は清潔好(きれいずき)なのでむつゝりとしながら獨(ひとり)で居(ゐ)る時(とき)には草箒(くさばうき)で土間(どま)の軒(のき)の下(した)を掃(は)いては鷄(とり)が足(あし)の爪(つめ)で掻(か)き亂(みだ)した庭葢(にはぶた)の周圍(あたり)をも掃(は)きつけて置(お)いた...
長塚節 「土」
...実(み)も葢(ふた)もない話である...
夏目漱石 「思い出す事など」
...青貝で梅の花を散らした螺鈿(らでん)の葢(ふた)は傍(わき)へ取(と)り除(の)けられて...
夏目漱石 「明暗」
...その晩宗助は到来の菓子折の葢(ふた)を開けて...
夏目漱石 「門」
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