...花嫁、葡萄園、驢馬、工人――彼の教へは目のあたりにあるものを一度も利用せずにすましたことはない...
芥川龍之介 「西方の人」
...葡萄の林の繁れる間に古寺の址(あと)あり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...すると病人が葡萄糖(ぶどうとう)の注射をするようなものだな」辻艇長がうなずいた...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...―――葡萄紫(えびむらさき)に雪持ちの梅と椿(つばき)の模様のある小紋を着て...
谷崎潤一郎 「細雪」
...甲斐絹水晶の産地、葡萄郷、安宿は雑然騒然、私のやうな旅人は何となくものかなしくなる、酒を呷つて甲府銀座をさまよふ...
種田山頭火 「旅日記」
...葡萄の棚より露重げに垂れ下る葡萄を見上(みあぐ)れば小暗(おぐら)き葉越しの光にその総(ふさ)の一粒一粒は切子硝子(きりこガラス)の珠(たま)にも似たるを...
永井荷風 「葡萄棚」
...昼食――冷肉・木犀果(アヴォガドオ・ペア)・ビスケット・赤葡萄酒(あかぶどうしゅ)...
中島敦 「光と風と夢」
...素より惜むところではありません」茶谷会長は隣室へ行って予(かね)て用意したらしい葡萄酒の瓶を持って来ると...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...77葡萄樹の娘――葡萄の実からとった酒...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...葡萄(ぶどう)を売った客の言語にも...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...」さつきから野葡萄ばかりさがしてゐた金太(きんた)がさう云ふと...
槇本楠郎 「栗ひろひ週間」
...「葡萄棚ありし」釈場は八丁堀の聞楽で...
正岡容 「寄席風流」
...しかも豆腐汁木の芽あへの御馳走に一杯の葡萄酒を傾けたのはいつにない愉快であつたので...
正岡子規 「病牀六尺」
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山川登美子・増田雅子・與謝野晶子 「恋衣」
...熟したる葡萄を絞れ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...そうして船長室で船長に会って葡萄酒と珈琲(コーヒー)と...
夢野久作 「名娼満月」
...葡萄酒だけ少量唇につけ...
横光利一 「旅愁」
...(五月十九日)ツウルの二夜(ふたよ)麦と葡萄(ぶだう)で青白(あおじら)んだ平野の面に赤と紫の美しい線を彩(いろ)どるのは...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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