...杉の葉越しにさしこむ朝の日の光が...
有島武郎 「或る女」
...櫻の葉越しに見えて...
大町桂月 「月の隅田川」
...あの栴檀(せんだん)の葉越しに見た...
谷崎潤一郎 「細雪」
...折柄の朝日に葉が一つ一つキラキラと光る松の葉越しに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...松の葉越しに女は死人のような顔をして...
谷崎潤一郎 「秘密」
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アルフレッド・テニソン 坪内逍遙訳 「シャロットの妖姫」
...葡萄の棚より露重げに垂れ下る葡萄を見上(みあぐ)れば小暗(おぐら)き葉越しの光にその総(ふさ)の一粒一粒は切子硝子(きりこガラス)の珠(たま)にも似たるを...
永井荷風 「葡萄棚」
...虻(あぶ)あまた飛出(とびいづ)る葉越しの秋の空...
永井荷風 「葡萄棚」
...あゝそれなのに太陽は木々の葉越しに輝いてゐる...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...こうしてようやく雑木の葉越しに...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...葉越しに動く彼の姿が眼に留ったか...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...強い日光が葉越しに射して来て...
中谷宇吉郎 「ツーン湖のほとり」
...松の葉越しに昇る月を眺めて下手な發句を――」「それはもう聽いたよ」「ところへ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...湖畔の散歩道を縁どる楡の木の葉越しに...
久生十蘭 「泡沫の記」
...光は葉越しにちらついているだけだ...
火野葦平 「花と龍」
...まだ原っぱを歩いているうちから丈高い草の葉越しに聞こえてきた...
正岡容 「小説 圓朝」
...松の葉越しにマン円(まる)いギラギラ光るお月様を見ました事も間違い御座いませんので...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...やがて葉桜に変ろうとする前の葉越しの季節は...
横光利一 「旅愁」
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