...この県下に第一ならば全国の英雄が集まる東京に出るとも第二流には落つまじと俄かに気強くなりて...
饗庭篁村 「良夜」
...いかにも落ついた...
芥川龍之介 「大川の水」
...そこで豊かに落ついた静かな暮しが想はれるのである...
小穴隆一 「又三郎の学校」
...「芭蕉(ばしょう)野分(のわき)して」の句では戸外に荒るる騒音の中から盥(たらい)に落つる雨漏りの音をクローズアップに写し出したものである...
寺田寅彦 「映画芸術」
...空を飛び行き地に落つる巨禽と等しく長き道...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...限りもなく晴渡った青空の藍色(あいいろ)は滴(したた)り落つるが如くに濃く...
永井荷風 「夏の町」
...はふり落つる涙を払った手を見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...とにかく一段落ついてみれば...
中里介山 「大菩薩峠」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...ところがそれを見た僕は驚くべき程落つきはじめたんだ...
浜尾四郎 「黄昏の告白」
...さういへば何となく先刻から話の調子が落ついてゐなかつた...
牧野信一 「眠い一日」
...彼処から落つこちたら……」「――!」「でも...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...あちこちの田舎ばかりを転々として漸くこゝに落ついたところだ...
牧野信一 「読んだ本」
...「すっかりうまく落つきましたか? 何て簡単なんだろう...
宮本百合子 「「インガ」」
......
三好達治 「寒林小唱」
...罠(わな)に落つ」と...
吉川英治 「三国志」
...坂から落つる石の樣な加速度で新しい傾向に走つて行つた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...この雨では屹度鮎の落つるのが多かろうと...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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