...おれが一段落つけてやつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...高山(たかやま)の奧より落つる長水(ちやうすゐ)に巨大の河馬(かば)の嘯(うそぶ)きて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...胃袋に落ついた時分に...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...涙のおのづから落つるを如何せむ...
大町桂月 「小金井の櫻」
...風に從つて大滴となりて落つ...
大町桂月 「十和田湖」
...……胡弓のたゆみ……錢は落つ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...とにかくこれで一段落ついた...
種田山頭火 「行乞記」
...四さて暫く経って、やや落つくと、私も十一歳になっているから、文武修行の場所へ入らねばならなかった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...限りもなく晴渡った青空の藍色(あいいろ)は滴(したた)り落つるが如くに濃く...
永井荷風 「夏の町」
...それへ落つる沢や小流れの水が...
中里介山 「大菩薩峠」
...何かの機(はず)みで落つことすと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...間違つて落つこつたとは言へませんよ」「成程そいつは少し變だな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...案外しっとり落ついていて...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...彼女は落つきを失つてゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...――涙がだらしもなく頬を滾び落つるのが快かつた...
牧野信一 「妄想患者」
...聡慧(そうけい)なる者は落つれどしからざる者は落ちずとあるごとく...
南方熊楠 「十二支考」
...とにかくなにかがいち段落ついたと思い...
山本周五郎 「日本婦道記」
...練る様に岩から落つる大きな流もただ一様に白々と月光の裡にある...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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