...風がてふてふをとまらせない・梅雨の縞萱が二三本□・水は澄みわたるいもりいもりをいだきだん/\心境が澄みわたることを感じる...
種田山頭火 「行乞記」
...刈萱を活けた、何といふ刈萱のよろしさ!今日は暑かつた、吹く風が暑かつた、しかし、どんなに暑くても私は夏の礼讃者だ、浴衣一枚、裸体と裸体とのしたしさは夏が、夏のみが与へる恩恵だ...
種田山頭火 「行乞記」
...近在散歩、お伴はS、秋の雑草を貰つて帰る、苅萱、コスモス、河原蓼、等々、やつぱり苅萱がいちばん好きだ...
種田山頭火 「其中日記」
...大根飯を炊く――萱の穂で小箒を拵らへる――髯が伸びて何となく気にかゝる――といつたやうな身辺些事もそれ/″\興味があるものだ...
種田山頭火 「其中日記」
...萱や薄(すゝき)が人の肩も見えぬばかりに生ひ茂つて...
田山録弥 「草津から伊香保まで」
...堤(つつみ)の萱(かや)や葭(よし)は青々と茂(しげ)って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...萱沢山(かやたくさん)の厚さ二尺程にも屋根を葺(ふ)いて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...吾勢子は假廬つくらす萱なくば小松が下の萱を刈らさね「萱なくば」に就きて議論あり...
正岡子規 「萬葉集を讀む」
...虔十は萱場(かやば)で平二といきなり行き会いました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...つまりは材料の萱(かや)がもうないのである...
柳田国男 「母の手毬歌」
...屋根も新しい萱(かや)で葺替(ふきか)えてあるし...
山本周五郎 「似而非物語」
...お萱がつい心にもないことを申上げたのです...
山本周五郎 「菊屋敷」
...納戸から萱の一文字笠を取りだして来た...
山本周五郎 「日本婦道記」
...萱野三平も同行する事になり...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...五そこの萱(かや)むらから十名ほどの悪童が...
吉川英治 「親鸞」
...七萱は、地に蹲(うずくま)ったまま、「ここには、姫様のほか、誰もおりませぬか」と、見まわした...
吉川英治 「源頼朝」
...萱がご案内いたしますで」とすすめた...
吉川英治 「源頼朝」
...萱(かや)の葉が肩までかかる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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