...それでも屏風の畫を描きたいと云ふその木石のやうな心もちが...
芥川龍之介 「地獄變」
...義雄は木石に向ふと同樣大した同情も起らなかつたのである...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...木石(ぼくせき)も神と思つて信じたら...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...木石風水みな人間の如く動き...
高木敏雄 「比較神話学」
...いかにも私は我慢してキザに木石を装っている男か...
太宰治 「チャンス」
...僕コウ見エテモ必ズシモ木石漢(ぼくせきかん)ニ非ズ...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...木石かと思ふほど冷遇するところもある...
種田山頭火 「行乞記」
...アカイアの軍勢堅く据えたりしその木石の根底を...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...血の気のかれきった木石ではなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...木石のやうな固さによそほうて...
林芙美子 「雪の町」
...西洋の男女独り木石(ぼくせき)にあらずまた独り強者にあらず...
福沢諭吉 「日本男子論」
...その木石に刑を加えるのであった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...夫れ人は木石にあらず...
正岡子規 「読書弁」
...しかし心にその可憐の女児(ぢよじ)を木石視したるを憾(うらみ)とする...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...天富斎木石川出立す...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...われも木石にあらざれば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...木石になった人間の孤独な音の美しさを漂わせていて私は好きであった...
横光利一 「夜の靴」
...自己を木石の如く...
吉川英治 「三国志」
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