...一夜さを鳴き細つた蟲の聲!萎びた黒繻子の帶を...
石川啄木 「天鵞絨」
...イタリアの幾つかの地域で作物やワインが萎びて残った...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...かも瓜 (独語のやうに)一切は無……こほろぎ 私はもう肢が利かなくなつた……(こほろぎ横ざまにかも瓜の萎びた切つ端の上に倒れかかる...
薄田泣菫 「独楽園」
...見違えるほど小さく萎びた彼女の顔の上の白布が除かれ...
田中英光 「さようなら」
...そういう萎びた草の少しかたまって生えているところがそれはそれはたくさんございます!」「それで?」彼女は年寄の女のように見えたが...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...さうして年取つて黒く萎びた先生や...
寺田寅彦 「蓑田先生」
...三谷氏は痩せて萎びきつてゐるが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...小く萎びて立枯れてしまった...
豊島与志雄 「蓮」
...七十ぢかい萎びかへつた婆さんが ぶだうもち とかいたはげちよろの行燈をともして小さな台のうへに紙袋を数へるほどならべてるが...
中勘助 「銀の匙」
...身心共に萎びてゐる...
葉山嘉樹 「氷雨」
...萎びてトゲトゲしてゐて...
葉山嘉樹 「万福追想」
...まるで九十以上の老婆のやうに萎びてゐた...
堀辰雄 「羽ばたき」
...萎びかゝツた乳をさぐッてゐるといふ風であツた...
三島霜川 「昔の女」
...うつろに萎びている...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...売れ残った青物の萎びたのが荷車の上で崩れている...
横光利一 「旅愁」
...萎びた葉をべたりと地につけている大根と一緒に...
横光利一 「旅愁」
...萎びてしまつた優良葡萄が...
吉川英治 「折々の記」
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