...萍郷がすむと、――村田君が突然立ち上りながら「八月十五、月光明」と、西皮調の武家坡(ぶかは)の唄をうたい始めたのには一驚した...
芥川龍之介 「上海游記」
...併しこの御題目の功徳によつて顯現するものは唯萍のやうな偉大の意識であつて底から根を張つて來る偉大の事實ではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...萍子(へいし)招宴...
高浜虚子 「五百五十句」
...『池の萍波にゆられて』とある池はと見ると...
高濱虚子 「俳諧師」
...那(か)の氣高(けだか)き(らふ)たけたる横笛を萍(うきくさ)の浮きたる艷女(たをやめ)とは僻(ひが)める我が心の誤ならんも知れず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...藻だの萍だの芦だのに雨が頻に降りかゝつてゐるのを見た...
田山花袋 「道綱の母」
...入レ夢萍蹤軽隔レ塵...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...根のない萍(うきぐさ)のように...
夏目漱石 「私の個人主義」
...末松青萍(すえまつせいひょう)氏たちの演劇改良の会が(末松氏は伊藤博文(ひろぶみ)の婿)「演芸矯風会」に転身して...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...真っ青な萍(うきくさ)が一杯伸びて...
正岡容 「小説 圓朝」
......
正岡子規 「俳人蕪村」
...平は萍と通ずる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...すでに柳里恭(りゅうりきょう)が『雲萍(うんぴょう)雑志』にもこれを認めず...
柳田國男 「地名の研究」
...磯萍水(いそひょうすい)や江見水蔭(えみすいいん)の冒険もの...
夢野久作 「涙香・ポー・それから」
...浪人すれば萍(うきぐさ)じゃ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...萍(うきくさ)のような境遇ですな...
吉川英治 「平の将門」
...その頃の横浜で文壇めいた雰囲気をもっていた人々は、磯萍水、高沢初風、小島烏水といった人たちで、「藻しほ草」という文芸雑誌が唯一の月刊物であったと思う...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...だからしばらく「雲遊萍寄(うんゆうひょうき)」して...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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