...萍郷がすむと、――村田君が突然立ち上りながら「八月十五、月光明」と、西皮調の武家坡(ぶかは)の唄をうたい始めたのには一驚した...
芥川龍之介 「上海游記」
...浮萍の如く動搖する迷妄の影よ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...苔(こけ)は萍(うきぐさ)のようであった...
泉鏡花 「瓜の涙」
...萍子(へいし)招宴...
高浜虚子 「五百五十句」
...『池の萍波にゆられて』とある池はと見ると...
高濱虚子 「俳諧師」
...錦鱗(きんりん)湖萍(うきぐさ)の温泉(ゆ)の湧く岸に倚(よ)り茂る自動車を下(おり)る夏草(なつぐさ)に油蝉(あぶらぜみ)なく山路(やまじ)かな旱(ひでり)大夕立来(く)るらし由布(ゆふ)の掻き曇り別府の地下は泉脈が縦横にあって...
高浜虚子 「別府温泉」
...いはば萍(うきくさ)の浮世の風に任する一女子の身...
高山樗牛 「瀧口入道」
...藻だの萍だの芦だのに雨が頻に降りかゝつてゐるのを見た...
田山花袋 「道綱の母」
...雲萍雑誌(うんぴょうざっし)には「西国方(さいごくがた)に風鎌(かざかま)というものあり」としてある...
寺田寅彦 「化け物の進化」
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内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...入レ夢萍蹤軽隔レ塵...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...末松青萍(すえまつせいひょう)...
長谷川時雨 「田沢稲船」
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正岡子規 「古池の句の弁」
...平は萍と通ずる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...磯萍水(いそひょうすい)や江見水蔭(えみすいいん)の冒険もの...
夢野久作 「涙香・ポー・それから」
...水辺の萍(うきくさ)に似て...
吉川英治 「平の将門」
...萍(うきくさ)のような境遇ですな...
吉川英治 「平の将門」
...だからしばらく「雲遊萍寄(うんゆうひょうき)」して...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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