...萍郷がすむと、――村田君が突然立ち上りながら「八月十五、月光明」と、西皮調の武家坡(ぶかは)の唄をうたい始めたのには一驚した...
芥川龍之介 「上海游記」
...浮萍の如く動搖する迷妄の影よ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...苔(こけ)は萍(うきぐさ)のようであった...
泉鏡花 「瓜の涙」
...晩涼(ばんりょう)に池の萍(うきくさ)皆動く大正十三年蚊の入りし声一筋や蚊帳(かや)の中大正十三年六月風鈴(ふうりん)に大きな月のかかりけり大正十三年七月二十七日 島村元(はじめ)一周忌(昨年八月二十六日歿)追悼句会...
高浜虚子 「五百句」
...『池の萍波にゆられて』とある池はと見ると...
高濱虚子 「俳諧師」
...錦鱗(きんりん)湖萍(うきぐさ)の温泉(ゆ)の湧く岸に倚(よ)り茂る自動車を下(おり)る夏草(なつぐさ)に油蝉(あぶらぜみ)なく山路(やまじ)かな旱(ひでり)大夕立来(く)るらし由布(ゆふ)の掻き曇り別府の地下は泉脈が縦横にあって...
高浜虚子 「別府温泉」
...箒草(米大陸の孤萍ともいふべき)タンブルウエード?一月十六日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...藻だの萍だの芦だのに雨が頻に降りかゝつてゐるのを見た...
田山花袋 「道綱の母」
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内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...入レ夢萍蹤軽隔レ塵...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...根のない萍(うきぐさ)のように...
夏目漱石 「私の個人主義」
...末松青萍(すえまつせいひょう)氏たちの演劇改良の会が(末松氏は伊藤博文(ひろぶみ)の婿)「演芸矯風会」に転身して...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
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正岡子規 「古池の句の弁」
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松本たかし 「松本たかし句集」
...この蓮花池は本(も)とドブ溜だつたが、雨夜忽ち蓮花が生じ香を放ち、又、其葉や莖を風が吹く聲を聞たと云ので、決して花が開く音を指たでなく、集成同卷に、青州府志、蓮花池在二玉交里中一、莽蕩無レ際、青萍環覆、紅碧交加、蓮蕊爭レ勝、爛漫如レ霞、然乍有乍沒、兆二沂之盛衰一、或疑三其有二靈氣一云と云ると等しく云はゞ蓮の幽靈だ...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...第三には萍(へい)がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...江頭不肯随萍去...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...萍水(ひょうすい)ふたたび巡りあう日くれば...
吉川英治 「三国志」
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