...」心好げに緑いろに萌えてゐる畑を見れば...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「笑」
...緑の草の萌えて見える谷に...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...軒端(のきば)を見れば息吹(いぶき)のごとく萌えいでにける釣(つり)しのぶ...
伊東静雄 「詩集夏花」
...春は若草の萌えた野道から来るともいい...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...萌え出る前の冬を蔽う雪はすでに解けてエリザベス朝的文化の眩しい春が...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...やがて地をつんざいて萌え出ようとする気を籠めておる...
高浜虚子 「俳句への道」
...畳古きにも旅情うごく□樹影雲影猫の死骸が流れてきた・土手草萌えて鼠も行つたり来たりする□水鳥の一羽となつて去る飾窓の牛肉とシクラメンと三月六日曇后雨...
種田山頭火 「行乞記」
...例えば葦芽の如く萌えあがるものによって神が生まれたとあり...
津田左右吉 「神代史の研究法」
...芽はまだ萌えざれども少年の情緒は赤く木の間を焚(や)き友等みな異性のあたたかき腕をおもへるなり...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...若草の萌えてゐる丘や畑や清流は...
原民喜 「小さな村」
...薄色の山桜の下で草がはげしい緑を萌えたたせるといったぐあいになる...
久生十蘭 「春の山」
...落ついた愛情が萌えて...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...自分の頭に萌えて居る計画を話した...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...その崩れたあとからどう何が萌え出すでしょうか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「故郷の花」
...とりどりの木の芽が萌え...
若山牧水 「樹木とその葉」
...それは畑ともつかぬ山畑に一寸ばかりも萌え出て居る麥の芽を通してゞあつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...九州でも京畿地方でも新しい機運が五月の若葉のように萌え上っていた...
和辻哲郎 「鎖国」
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