...「我はこれ日本(にっぽん)三菱公司(みつびしこうし)の忍野半三郎」と答えたのである...
芥川龍之介 「馬の脚」
...七宝(しっぽう)に花菱(はなびし)の紋が抉(えぐ)ってある...
芥川龍之介 「老年」
...水(みづ)にもぐりて菱(ひし)の実(み)をとりにゆけるとおもひしが...
竹久夢二 「どんたく」
...お春の一存で国道の菱富(ひしとみ)から料理を取り寄せ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...島前の菱浦から西郷港に来る間の海山の眺めは...
田山録弥 「談片」
...大正七年三菱研究所の創立に際してその所長となったが...
寺田寅彦 「工学博士末広恭二君」
...ストッキングにシャツ――包み紙はいつも丸菱であつた...
徳田秋声 「のらもの」
...専(もっぱ)ら師宣の門人古山師重(ふるやまもろしげ)を中間(ちゅうかん)にして菱川派の筆法を学びたる時代の制作を窺(うかが)ふ一例とするに足ればなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...例えば鰺の一種でしま鰺というのは菱形であり...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...入子菱(いりこびし)に縢(かが)った指抜を抽(ぬ)いて...
夏目漱石 「虞美人草」
...この菱餅の中に隱された鍵と暗合するのではなかつたでせうか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...菱苅はむかしのザイル仲間のことをなつかしく思いだした...
久生十蘭 「一の倉沢」
...菱苅はしぶくっていたが...
久生十蘭 「一の倉沢」
...毎朝、島の収容所から、日本通運、京浜運河、三菱倉庫、日本製油、鶴見造船などの使役(しえき)に行く連中で、この界隈を、毎日のように通るので馴れっ子になっているが、山手に住んでいる柚子には、この感覚は斬新(ざんしん)らしく、文庫本から顔をあげて、つぎつぎにトラックを眼で追いはじめた...
久生十蘭 「春雪」
...菱を分けながらさがしまわっていた……この湖では...
久生十蘭 「肌色の月」
...田中伯の斡旋で三菱の岩崎が乗り出してくれてともかく二千円の借金を綺麗に払って下さったのです...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...菱の葉が浮いていた...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...「いまの弓は菱屋庄兵衛といって...
山本周五郎 「山彦乙女」
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