...中から淡巴菰を撮(つま)みだして煙管に詰め...
田中貢太郎 「涼亭」
...葉生は淡巴菰をうまそうにすぱすぱ喫(の)んで...
田中貢太郎 「涼亭」
...蒲留仙 では淡巴菰は...
田中貢太郎 「涼亭」
...・家があれば菰あむ音のあたゝかな日ざし・雑草ぽか/\せなかの太陽・日向ぬく/\と鶏をむしつてゐる夕日のお地蔵さまの目鼻はつきり水に夕日のゆらめくかげは一月十四日晴――曇――雨...
種田山頭火 「其中日記」
...菰(こも)に包んで千曲川に投込まれようとまで相談された人かと思ふと...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...自分たちが菰を被(かぶ)っている頭の上に...
中里介山 「大菩薩峠」
...ヒョイと菰(こも)を捲(まく)り上げました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...酒屋から菰冠(こもかぶり)を取寄せて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夏期(なつば)は真菰(まこも)の生いしげる小さな沼がある...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...支那の諸書にこの名が出ていて一に地踏菜とも地踏菰とも書いてある...
牧野富太郎 「植物記」
...新非人だの、菰かぶり、宿なしだのといふのは世間師の方です...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...越えて十六日「地蔵菩薩」は菰(こも)に包まれて私の手許(てもと)に届きました...
柳宗悦 「民藝四十年」
...一丈程下へ行くと屹度澤山な眞菰(まこも)の根に掘當てる...
横瀬夜雨 「筑波ねのほとり」
...前には白雲を棚曳(たなび)かせた連山が真菰(まこも)と芒の穂の上に連っていた...
横光利一 「日輪」
...菰僧(こもそう)だのが...
吉川英治 「親鸞」
...呆気(あっけ)にとられている菰やお稚児を眼でさしながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
...菰(こも)のまわりにベソを掻いていた連中も...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そこの床几(しょうぎ)には菰(こも)をかぶった在郷の若者が...
吉川英治 「宮本武蔵」
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