...殿樣が襤褸を着て御菰になつた趣があるとも云へよう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...菰の生へたる洲が下根島(蒹葭洲)...
大町桂月 「白河の七日」
...潮來出島の眞菰の中で...
大町桂月 「北總の十六島」
...茶と淡巴菰の接待をして...
田中貢太郎 「涼亭」
...二ふく目の淡巴菰を詰め...
田中貢太郎 「涼亭」
...葭や眞菰が青々としげつて...
田山花袋 「道綱の母」
...しばらく菰(こも)を着せてその場に置いて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...向うの真菰の中から...
中里介山 「大菩薩峠」
...菰被(こもかぶ)りの飲口(のみぐち)をゆるめて...
夏目漱石 「創作家の態度」
...菰の上へかけ碗をおいて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...マコモの中でもアヤメ咲くふるくから人口に膾炙した俚謡に「潮来出島(いたこでじま)の真菰(まこも)の中であやめ咲くとはしほらしや」というのがある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...そこへ荒菰を敷く...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...菰かぶりがそれを見て...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...火のついた鹿の骨を握ったまま真菰(まこも)の上に跪拝(ひざまず)いた...
横光利一 「日輪」
...京都でお菰(こも)をしてきたようなきたないやつは飼(か)っておけないんだ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...むさぐるしいお菰(こも)が傲然(ごうぜん)と立ちはだかっているので...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...菰(こも)をかぶって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...外から戻って来たお菰(こも)の十郎は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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