...其荒い隙間から菜の花の透いて見えるのが際立つて美くしい...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...津屋崎の町はづれの菜の花も美しかつた...
種田山頭火 「行乞記」
...野菊(嫁菜の花)が咲きはじめた...
種田山頭火 「行乞記」
...草青く寝ころぶによしここまでは会社のうちで金盞花・あゝさつきさつきの風はふくけれど・まがれば菜の花ひよいとバスに乗つて・寝ころべば旅人らしくてきんぽうげ四月二十五日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...・逢うて菜の花わかれて菜の花ざかりいちめんの菜の花の花ざかりをゆくさくらちりかゝる旅とたつたよ・旅もいつしかおたまじやくしが泳いでゐる途上未定稿(作品そのものは――)未完成稿(芸術家その人は)旅やけ!ルンペンの色!四月十八日晴...
種田山頭火 「旅日記」
...萎(しな)びた菜の花の葉先きが喰(は)みだしていて...
徳田秋声 「仮装人物」
...其下に置いた小さな釣瓶形(つるべがた)の桶に桃の花の一枝と菜の花を投込んだ店の様子...
永井荷風 「来訪者」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...菜の花畑では百姓たちが長閑(のどか)そうに野良仕事をしているが...
中村地平 「南方郵信」
......
野口雨情 「雨情民謡百篇」
......
野口雨情 「極楽とんぼ」
...お雛さんの目桃の花が咲いた桃いろの花が菜の花も咲いた黄いろい花がおひなさんの目には桃の花が見えるおひなさんの目には菜の花が見える桃の花は乙女菜の花も乙女蛙の夜り蛙の夜廻(よまわ)りガツコ ガツコ ピヨン...
野口雨情 「未刊童謡」
...例えば春の句で遅き日のつもりて遠き昔かな春雨や小磯(こいそ)の小貝ぬるるほど行く春や逡巡(しゅんじゅん)として遅桜(おそざくら)歩行歩行(ありきありき)もの思ふ春の行衛(ゆくえ)かな菜の花や月は東に日は西に春風や堤(つつみ)長うして家遠し行く春やおもたき琵琶(びわ)の抱(だき)ごころ等の句境は...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...遠つあふみ大河流るる国半ば菜の花咲きぬ富士をあなたに大河は天竜で作者が親しく汽車から見た遠州の大きな景色を詠出したものである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...あの頃はまだ春は菜の花が一面に咲いてゐた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その菜の花のなかを大きな人の頭が動いてとおる...
前田夕暮 「種紙の青む頃」
...菜の花や水仙などを摘んで丘の裾(すそ)を繞(めぐ)りながら...
松本泰 「暴風雨に終わった一日」
...印南(いなみ)の春は、麦の青、菜の花の黄、まっ平らな沃野(よくや)だが、すぐそこが宿場だし、さらに西にも川が望まれる...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??