...罪を犯し悪の莚(むしろ)に坐して平然たるがすなわち悪人の悪人たるゆえんである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...莚(むしろ)一枚でも...
太宰治 「美男子と煙草」
...莚(むしろ)を敷いただけの上へ...
直木三十五 「南国太平記」
...柏莚(はくえん)が老の楽に「くづ砂糖水草清し江戸だより」というような句があったと記憶している...
永井荷風 「砂糖」
...来月松莚子歌舞伎座へ出勤につき...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...松莚子余と川尻氏とを竈河岸の八新に招飲す...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...松莚子依頼の脚本資料を得むがためなり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...お松にたずねられると針の莚(むしろ)にいるような心持がします...
中里介山 「大菩薩峠」
...朴訥な顏をした若者が三四人と其他に二三人莚に坐して居る...
長塚節 「佐渡が島」
...葛籠屋(つづらや)の店蔵に荒莚(あらむしろ)を敷いた段をつくって...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...これもまた帰るなり出居(でい)の敷莚(しきむしろ)に寝ころがってしまった...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...物置きから莚を引き出して...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...一枚の莚(むしろ)を見た...
吉川英治 「私本太平記」
...――容(い)れる場所がなかったら薬(くすり)干(ほ)し場(ば)へも莚(むしろ)をしいて...
吉川英治 「新書太閤記」
...瓦へかむせてある濡(ぬ)れ莚(むしろ)へ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...茶の莚(えん)など...
吉川英治 「日本名婦伝」
...――見ると自分と並んで荒莚(あらむしろ)の上にひき据えられている女の囚人がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...あの莚は、そこに落ちていたから持って来たんだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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