...作物は粗剛な莖ばかりに霜枯れたけれども...
有島武郎 「秋」
...水莖山の最端を鵜の尾岬といふ...
大町桂月 「常磐の山水」
...離崎、鵜の尾岬、水莖山、松川浦、長洲の磯、鶴巣野、梅川、松沼濱、沖が島、文字島、紅葉の岡、川添の森、これ松川浦の十二景とする所なれども、さばかりの景致あるにあらず...
大町桂月 「常磐の山水」
...莖葉(くきは)の下(した)じめり香(か)を高(たか)み...
薄田淳介 「白羊宮」
...さら/\と輕くさし引く波が其赤い莖のもとへ刺し込んでは來ないかと思ふ程汀に近い畑である...
長塚節 「佐渡が島」
...芋の莖はべつたりと茹でたやうである...
長塚節 「寫生斷片」
...其(そ)の莖(くき)を痛(いた)めても構(かま)はぬ拗切(ちぎ)りやうを見(み)て失望(しつばう)と憤懣(ふんまん)の情(じやう)とを自然(しぜん)に經驗(けいけん)せざるを得(え)なかつた...
長塚節 「土」
...まだ先(さき)の軟(やはら)かな夏蕎麥(なつそば)の莖(くき)で薄青(うすあを)く染(そ)まつたのが見(み)えて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...こそばゆき麥の莖に...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...戸ははやく立てさせて時雨れ來るけはひ遙かなり焚き棄てし落葉の灰はかたまりぬべし八日松の葉を繩に括りて賣りありく聲さへ寒く雨はふりいでぬ朝まだき車ながらにぬれて行く菜は皆白き莖さむく見ゆ四大正三年六月八日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...竹の莖のやうな甘蔗をモオタアのかゝつた絞り機械で...
林芙美子 「屋久島紀行」
...絲(いと)のような莖(くき)につけたみやまきんばい...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...莖(くき)の上(うへ)に黄色(きいろ)の五瓣(ごべん)の花(はな)をつけるみやまだいこんや...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...遙(はる)か眼下(がんか)に横(よこ)たはれる深緑(しんりよく)の木(こ)の葉(は)の海(うみ)から抽(ぬ)き出(で)て居(ゐ)る莖(くき)のやうに見(み)えました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...子供がはいると見え五六枚の齒朶の莖がまとめて...
室生犀星 「京洛日記」
...一莖の草といへども大地に根ざしてゐる...
山村暮鳥 「風は草木にささやいた」
...と言ひながら信州路から連れて來た私の老案内者はその大きなきたない齒莖をあらはして笑つた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...金(きん)の莖(くき)...
和田萬吉 「竹取物語」
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