...茉莉花(まつりか)の匂(におい)のするハンカチイフを出した...
芥川龍之介 「不思議な島」
...もう茉莉花(まつりくわ)も...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「わるい花」
...われ茉莉(まつり)素馨(そけい)の花と而してこの来青花に対すれば必(かならず)先考日夜愛読せし所の中華の詩歌楽府(がくふ)艶史の類(たぐひ)を想起せずんばあらざるなり...
永井荷風 「来青花」
...茉莉さんは鴎外先生のお孃さんで...
長谷川時雨 「四人の兵隊」
...袖垣(そでがき)の傍には茉莉花(まつりか)や薔薇花(いけのはな)などが見事な花を咲かせている...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...「だつて茉莉が君を愛してゐるぢやないか」僕が云つた...
堀辰雄 「眠れる人」
...人でなしの茉莉よ! かの女に就いて人々の云ふことは眞實なのだらうか? ……僕は遠くの方にかの女を眺める...
堀辰雄 「眠れる人」
...その間に僕は茉莉を見失ふ...
堀辰雄 「眠れる人」
...すると茉莉は急にはしやぎ出す...
堀辰雄 「眠れる人」
...その間絶えず僕は「茉莉」といふ名がさまざまなアクセントでもつて發音されるのを聞いてゐる...
堀辰雄 「眠れる人」
...森茉莉さんが室生犀星論を書かれてゐるなかに...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
...茉莉さんは僕の書いた隨筆などから何か感じだされて...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
...さういふことを森茉莉さんに言はれたことの多少の感慨もあつたからであらう...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
...茉莉花という支那音楽の節をオールゴールで奏す仕掛けになって居る...
宮本百合子 「木蔭の椽」
...スミさんは茉莉(マツリ)花の入った支那茶をくれました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...茉莉さんという娘は...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...茉莉はものをかく方なのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...恐怖のために茉莉(まつり)の花束に隠れて接吻していた男女の顔が乱れ立った...
横光利一 「上海」
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