...奧深くして風荒るる天上(てんじやう)のいづこの庭に...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...わが魂(たましひ)の住家は、大み慈悲の胸なれば、人の世み冬の今をさむみ、旅路の小草しをれて、眺めよ、さのみ荒るるも...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...寺は唯荒るゝに任せた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...父と母と清三とは炬燵(こたつ)を取りまいて戸外(おもて)に荒るるすさまじい冬の音を聞いていたが...
田山花袋 「田舎教師」
...「芭蕉(ばしょう)野分(のわき)して」の句では戸外に荒るる騒音の中から盥(たらい)に落つる雨漏りの音をクローズアップに写し出したものである...
寺田寅彦 「映画芸術」
...クリュセース祭司の許に送らずば疫癘荒るる禍を神アポローン退けじ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...402 アイガイオーンは荒るる者を意味す...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...はげしく荒るるアレースの手を取り彼に宣んしいふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...果なく荒るる爭鬪の*靈の...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...駿馬の立ちたりし場(には)のむなしく荒るゝを見...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...その時ヂュウス其愛兒サルペードーンをアカイアの 290軍にさながら牧牛の中に獅子王荒るるごと...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...こなたトロイア軍勢はさながら荒るる獅子のごと...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...565逝ける愛兒の傍に戰鬪いたく荒るるため...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 200斯くして荒るる戰鬪の休息しばし有り得べし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...猛威さながら獅子王の荒るゝが如く向ひ來る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...夏草の荒るるに任せてある状況をいちべつしても明らかでありましょう...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...後来大いに荒るるといえども宅を売るなかれ...
南方熊楠 「易の占いして金取り出だしたること」
...荒るゝがまゝに荒れはてた悪路であつた...
若山牧水 「木枯紀行」
便利!手書き漢字入力検索